国内拠点で開発・製造された、近赤外線で光る蛍光材料を含有した世界初のカテーテル
米国・Cardinal Health Inc.(NYSE: CAH)傘下の日本コヴィディエン(株)(以下、日本コヴィディエン)は、長年の研究開発といった対日投資の成果として、「NIRCTM蛍光尿管カテーテル(販売名:蛍光尿管カテーテル)」の医療機器製造販売承認を11月5日付で取得した。
NIRCTM(Near Infrared Ray Catheter)蛍光尿管カテーテルは、近赤外線の照射下で蛍光反応を示す(可視波長外)蛍光材料を含んだカテーテルで構成されている。内視鏡などに搭載されている近赤外線カメラでの観察時に近赤外線を照射すると、カテーテルが挿入されている尿管がモニタ上に描出され、位置を正確に把握しながらの手術が可能になる。
近年、内視鏡手術や手術支援ロボットの技術発展に伴い、インドシアニングリーン(ICG)を用いた血流やリンパ系、特定の腫瘍を可視化する技術が活用されている。NIRCTM蛍光尿管カテーテルにはICGに類似した励起波長及び蛍光波長を有する蛍光材料を採用し、近赤外線カメラを搭載した各種医療機器での蛍光反応の描出が確認されている。
子宮筋腫などの婦人科系疾患による腹腔鏡下子宮全摘出術の手術件数は年々増加している。尿管は子宮動脈と交差するように走行しており手術の際、尿管損傷といった合併症に注意する必要がある。NIRCTM蛍光尿管カテーテルを挿入することで、内視鏡下でモニタ越しに尿管の位置を正確に把握でき、術者に必要な解剖学的な情報を提供する。
<販売名>
蛍光尿管カテーテル
<一般的名称>
単回使用尿管照明用カテーテル
<医療機器承認番号>
30100BZX00188000
日本コヴィディエンは、総合医療サービスを提供するグローバル企業であるCardinal Health Inc.傘下の一員として、日本の医療現場のニーズと日本人の患者さんの体格に適した製品の研究・開発と、医療従事者向けのトレーニングなどを通じて安全な医療ソリューションを提供している。米国からの対日投資の下、日本コヴィディエンの販売製品の大部分は静岡県袋井市の拠点にて開発・製造をされており、NIRCTM蛍光尿管カテーテルも同拠点のR&D センターによって開発がすすめられた。
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日本コヴィディエン株式会社
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