コニカミノルタ、「⽇経SDGs経営⼤賞 ⼤賞」を受賞 〜SDGsから逆算思考で新たな事業を創出する〜

2019.12.13

 コニカミノルタ(株)(以下、コニカミノルタ)は「⽇経SDGs 経営⼤賞 ⼤賞」を受賞した。
 

 「⽇経SDGs経営⼤賞」は、⽇本経済新聞社が今年初めて実施した「第1回 ⽇経SDGs経営調査」の結果に基づき、外部審査委員会が企業の取り組みや戦略を総合的に審査して、「SDGs経営に積極的に取り組み、企業価値向上につなげている先進企業」を選出したもの。
 今回は637社が調査に参加し、⼤賞1社、SDGs戦略・経済価値賞、社会価値賞、環境価値賞 各1社が選ばれた。

 

コニカミノルタの「SDGs戦略」
 現在、コニカミノルタは、最先端の技術を積極的に取り込み、強みとするデジタル⼊出⼒の技術と融合させることで、社会課題の解決に寄与するソリューションを⽣み出す「課題提起型デジタルカンパニー」への業容転換を進めている。
 すでに顕在化した課題解決だけでなく、潜在的な課題を提起し、お客様とともにその解をつくっていくことで、⼈間社会の進化に貢献していく企業こそが、これからの時代のサステナブル(持続可能)な企業であると、コニカミノルタは考えている。そこで、数⼗年先のあるべき未来像を描き、逆算思考で「今、何を成すべきか︖」を明確にして潜在的な課題を提起し、新たな事業を⽣み出すことで、SDGsの実現に向けた価値創造にグループ全体で取り組んでいる。今回の受賞は、このようなコニカミノルタの考え⽅がSDGs経営に合致しており、今までに進めてきた様々な取り組みの成果が評価されたものと、コニカミノルタは考えている。
 

社会価値創造の事例
1.ケアサポートソリューションで「つながる介護」
 近年、⽇本の社会では要介護者の増加にともなって介護⼈材の不⾜が社会問題となっている。これに対し、コニカミノルタは介護ワークフローを変⾰するケアサポートソリューションを開発、販売している。このソリューションは、天井に設置した近⾚外線カメラと微⼩な動きを感知するセンサーを通じて⼊居者の⾏動を認識し、介護スタッフが持つスマートフォンに通知するというもの。介護スタッフは状況を把握してから対応⽅法を判断できるほか、スタッフ間での情報共有もリアルタイムにできるなど、⼤幅な業務の効率化を実現している。また、介護現場ではこのようなICT機器の定着が難しいという課題も抱えている。この課題に対し、介護現場でデータを分析活⽤し運⽤する「ケアディレクター」の育成⽀援も⾏っている。
 今後は施設のみならず、介護事業者やITサービス企業などと連携して互いにデータを共有、相互連携、分析することで新たな価値創造し、「つながる介護」で、在宅領域でも施設と同じケアを受けられる仕掛けをつくりたいと考えている。

 

2.新興国の医療課題に「遠隔診療」で応える
 バングラデシュでは、急増する⽣活習慣病への対応が重要な医療課題となっている。しかし、国⺠の6割強が住む農村部では⼗分な医療施設・設備、医師も存在しておらず、医療を受けるために遠くの都市部まで通わなければならない。そこでコニカミノルタは、ポータブル医療デバイスを使って地⽅の診療所で撮影したX線画像をクラウドに送り、都市部の医師が診断する遠隔健診システムを⽴案した。2017年の健診パイロットを経て、翌年9⽉から⾸都ダッカと周辺地域でJICA(国際協⼒機構)に採択されたプロジェクトとして有料健診の試⾏を開始している。今後、健診拠点を増やすとともに、収集データの解析とAIによるスクリーニングで、より安価な健診サービスの実現を⽬指している。

 

環境価値創造の事例
1.グリーンサプライヤー活動
 コニカミノルタは、グリーンファクトリー活動で培ってきた環境技術・ノウハウをお取引先に提供することで、環境負荷低減とコストダウンを同時に実現する「グリーンサプライヤー活動」を推進している。この活動は、コニカミノルタの環境専⾨家がお取引先の⽣産拠点を訪問し、コストダウン効果や投資の必要性を含めた改善提案を実施し、お取引先と協働で環境負荷低減活動を進めるものだ。

 

2.環境デジタルプラットフォームの構築
 コニカミノルタは、環境経営⽀援コンテンツbiz-Library(ビズライブラリー)や、省エネ診断ツールなど、環境ノウハウをデジタル化して多くの企業へ提供してきた。今後、コニカミノルタ以外の企業が持つ環境ナレッジをもお互いに共有し、新たな価値を共創していく場として「環境デジタルプラットフォーム」を構想中。これに、⾃社だけでなく参加企業にも環境ノウハウを蓄積してもらうことで、プラットフォームを成⻑させ、環境問題の解決を⾶躍的に⼤きくすることができると考えている。

 

コニカミノルタの「コーポレートガバナンス」
 コニカミノルタは、2003年の経営統合時に「委員会等設置会社」(現「指名委員会等設置会社」)を選択し、指名・監査・報酬の三委員会を設置、独⽴社外取締役は取締役総数の3分の1以上、取締役会議⻑は執⾏役を兼務しない取締役から選定、業務の決定を執⾏役に⼤幅に委任するなど、経営の監督と執⾏の分離と取締役会の監督機能の確保を図ることにより、当社の中⻑期的な企業価値の向上に資するガバナンスシステムを追求してきた。
 近年も、執⾏役の報酬改定においては、⻑期インセンティブとして「中期業績連動株式報酬」の導⼊、クローバック条項の織り込みなど、経営の透明性・健全性・効率性の向上のための施策を進めています。
 このたびの受賞を励みに、「ビジネス社会・⼈間社会の進化の為に新たな価値を創造し続ける企業」を⽬指して、今後もSDGsの実現に向けた価値創造にグループ全体で取り組んでいく。
 

■⽇経SDGs経営調査について
 ⽇経SDGs 経営調査は、「SDGsを経営と結びつけることで、事業を通じて社会・経済・環境の課題解決に取り組み、企業価値向上につなげている企業」であるかどうかを、企業の「経済価値」「社会価値」「環境価値」の3つの柱に「ガバナンス」を加えた計4項⽬における設問の回答内容から総合的に評価するもの。

 

●お問い合わせ

コニカミノルタジャパン株式会社
URL:http://konicaminolta.jp/healthcare/