変容する時代の価値創造をリードする次世代リーダーのための「越境人材育成」
日本の医療課題の解決に取り組むヘルスケアカンパニー、GEヘルスケア・ジャパン㈱(以下、GEヘルスケア)と、日本航空㈱(以下、JAL)は、変革の時代が求める若手リーダーの育成というミッションへの共鳴から、クロスカンパニーでの「越境人材育成」への取り組みを合同で実施した。
マーケット、製品、顧客、ステイクホールダーなどビジネスに関わるあらゆる要素が、迅速かつダイナミックに変容する現代社会において、企業の人材育成の在り方にも大きな変革が求められている。これまでの経験や知識では判断できない、対応するのが難しいという局面が増えるなかで、リーダーに求められる資質、その育成に必要となるプログラムの構築をめぐって多くの企業が試行錯誤を続けている。GEヘルスケアでは、多くの企業が抱えるこの課題について、従来の育成プログラムには見られない「越境」というテーマで取り組み、複数の企業との連携を通じて「相互コーチング(ピアコーチング)」や「他社への留職」などの新たな試みを業界に先駆けて実践してきた。
2020年度は、異業種も含めた様々な企業とのパートナーシップを通じて、多種多様な学びの機会を提供していく。今回はJALと連携し、「これまで見たことがない景色を見る」、「経験したことがないことを経験する」などをベースに、自己の深い内省、新たな気付き、そこから生まれる相手への共感、信頼の構築など、VUCA*な時代だからこそ必要となるリーダーシップの在り方、新たなチームや組織作りで必要となるスキルやマインドセットについて学ぶセッションを実施した。
GEヘルスケアの執行役員 人事本部 人事本部長である桜庭理奈は、次のように述べている。
「今後、企業が持続可能に成長していくには社員個人の心の成長が必須であり、その成長を促すものとして、他者と共感し、共に創り上げる『共創力』の重要性が認識されています。共創においては、共通のミッションに向かって志を同じにすることが最も大切になります。具体的には、それぞれの立場にありながら、各組織や部門、個人の尺度と優先すべきゴールを持つ中で、あえて共通の軸を探すことから始め、そこに向かって限られた時間の中で価値観のベクトルを合わせ、互いに協力して進んでいくということです。今回の異業種連携を通じて、お互いに違う景色を見つつ、そこから新たな気づきを得て、またそこから自分や自分たちの仕事に生かしていくという循環が生まれ、それが社員の心と志の成長を促すことになると確信しています。」
1 月30 日(木)には、チームの多様性を認め、信頼醸成をサポートするEQ の重要性とその磨き方について学ぶセミナー「ホリゾンタル・ワークショップ」を両社合同で実施した。続く2 月10 日(月)には、自律・自走できる若手リーダーの育成を目指す「次世代フォーラム」を複数の企業と合同で開催し、ディスカッションを通じて会社・部門を越えた同世代のコミュニケーションを活性化し、今一度、自分の仕事や会社のカルチャーを見つめなおし、各自の想いを共有する場を設けた。
JAL の執行役員 人財本部長の小田卓也は次のように述べている。
「JAL は、航空運送事業者として、安全運航を基盤に快適なフライトの提供を目指してきました。そうした事業の特性から、社員は決められたことを確実に実施すること、困難な状況でも諦めないことについては、強みをもっていますし、それが自信にもつながっています。一方で、社内のルールや仕事の進め方に馴染んでしまい、既存の枠を超えていくこと、自分自身で課題を設定していくことなどに課題があると言えます。この課題を克服するための取り組みとして、社員が積極的に社外に出ていき、さまざまな人と接点を持つ機会を増やしたいと考えていました。今回の異業種連携による人財育成は、まさにそうした機会になりました。参加者を社内で募った際、あっという間に定員に達しましたが、社員の側にも、現状に対する危機感があるということだと考えています。今後、このような機会を積極的に活用し、素晴らしい人財を育成していきます。」
* Volatile(もろい)、Uncertain(不確実な)、Complex(複雑な)、Ambiguous(不明瞭な)の頭文字をつなぎ合わせた造語。これらの要因により、現在の社会経済環境が予測困難な状況に直面しているという時代認識を表す言葉。
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