キヤノンメディカルシステムズ株式会社は、ディープラーニングを用いて設計された画像再構成技術を搭載した、大開口径80列マルチスライスCT「Aquilion Exceed LB(アクイリオン エクシード エルビー)」の国内販売を開始する。
近年、放射線治療技術は急速に高度化しつつある。これらに的確に対応するためには、放射線治療時と同じ体位で固定器具と共に撮影を行う必要があり、大開口径のCTが必須となる。そこで当社は低線量でノイズの少ない高品質な画質が得られ、迅速に治療計画のためのスキャンを行うことができる特長も兼ね備えた、Aquilion Exceed LBを開発した。ディープラーニングを用いた再構成技術を搭載したAquilion Exceed LBは、正確で確信度の高い画像データが求められるがん疾患の診断から治療計画まで力強くサポートする。さらに、新製品の特長である大開口径、80列マルチスライスCTは、治療領域のみならず適応領域を広げる。CTへのニーズの高まりを見せる救急領域、インターベンション、心臓検査など、通常の診断用CTも含めた多くの領域での活用が期待できる。
【特長】
1.900mmの大開口径により、治療時と同じ体位で固定器具と共に CT撮影が可能となる。
2.当社は AI 技術であるディープラーニングを用いて設計された画像再構成技術 Advanced intelligent Clear-IQEngine-Integrated(AiCE-i)を世界に先駆けて開発した。今回 AiCE-i を搭載することで、治療計画をはじめ通常の診断用としても高画質を実現することが可能となり、被ばく線量の低減にも貢献した。
3. 900mm の大開口径に加えて、80 列 160 スライスの高速ヘリカルスキャンと高速画像再構成により迅速な診断をサポートする。さらに操作室側から寝台位置を上下・左右(オプション)に調整することが可能となっており、患者さんに合わせた正確なポジショニングを安全に行うことができる。
4.病院経営の可能性も広げる、臨床応用心臓 CT 検査を含む通常診断用の 80 列マルチスライスとしての汎用性に加え、安全性が求められるインターベンションや手術後の検査など、多目的な検査に適応する。特に CT ガイド下穿刺時には、大開口径による広い穿刺スペースに加え、タッチパネル式新 CT 透視システムの採用により、ワークフローの最適化を実現した。
なお、本新製品は2020年10月23日~29日のAmerican Society for Radiation Oncology(ASTRO)のバーチャルブースにて紹介している。
【お問い合わせ】
キヤノンメディカルシステムズ株式会社
広報室 江野
電話:0287-26-5100