日本ベクトン・ディッキンソン(以下BD)は工場で働く全社員を対象に、毎年インフルエンザの予防接種を行っていますが、今年はBD福島工場で製造するプレフィル用シリンジを用いたインフルエンザワクチンの予防接種を実施した。
日本BDの福島工場では、世界で広く使用されているガラス製のプレフィル用シリンジを製造している。予め薬剤が充填してあるプレフィルドシリンジ製剤には製剤名や容量などが注射筒に記載されているため、接種の際の取り違いや誤投与を防ぐほか、接種する際の調製時間を短縮するなど、様々な利点がある。また、ガラス製のシリンジはアンプルやバイアルのように薬剤を安定的に保管する容器の役割も果たすため、ワクチンや抗体医薬などの生物学的製剤に多く使用されている。
BD福島工場で実施されたインフルエンザワクチンの接種では、予めワクチンが充填されているプレフィルドシリンジを用いて、30分間で約80名の接種が完了した。インフルエンザの予防接種は特に10月から12月に集中して多くの人々が接種を受けるため、効率的に接種していくことが重要となります。このような需要から、インフルエンザワクチンは世界でも最もプレフィル化が進んでおり、欧州や韓国ではほぼ全てがプレフィル化されている。日本ではまだ5%程度ですが、これから需要が増えていくものと考えられる。