腎癌の冷凍療法に用いられる冷凍手術器の承継により、
インターベンショナルオンコロジーポートフォリオを拡充
ボストン・サイエンティフィック ジャパン株式会社(以下 ボストン)は、腎癌の凍結療法として使用される冷凍手術器「Visual-ICE®」と「CryoHit®」の製造販売承認が当社に承継されたことに伴い、本製品の販売が富士フイルムヘルスケア株式会社)から当社へと移行し、2021年6月1日よりボストン社にて販売開始した。
「Visual-ICE®」と「CryoHit®」は、腎臓の腫瘍を凍結させて壊死させる凍結療法や凍結アブレーションと呼ばれる治療法に用いられる手術器だ。当治療において、局所麻酔で直径約1.5mmの凍結用の針をCTやMRIで確認しながら病変へ刺入し、高圧アルゴンガスによる急速な冷却により細胞内外の水分が凍結することで、腫瘍を壊死させる。凍結治療は患者への侵襲性が低く体への負担が少ないことから、入院期間や日常生活への復帰までの期間が短くなるため、今後さらなる普及が見込まれる治療法だ。
代表取締役社長スティーブン・モースは、
「当社は、腎癌や肝臓がんなどのがん治療のフランチャイズを含め、インターベンショナルオンコロジーの医療ポートフォリオを充実させ、治療の選択肢を増やすことにより、世界各国で医療貢献を推進しています。日本においても今回の承継を機に、インターベンショナルオンコロジーの領域に貢献を果たすべく、全力で邁進してまいります。なお、2019年にがんや肺塞栓症といった満たされていないニーズがある重要な分野において成長するポートフォリオを有するBTG社がボストン・サイエンティフィック社の一員となり、当社は、この領域の先駆者として革新的な医療機器を提供することが可能になりました。」
と語った。
Visual-ICE® (2020年9月 薬事承認取得)
販売名:冷凍手術器 Visual-ICE
医療機器承認番号:30200BZX00289000
専用ニードルは90°タイプを2種類から、腫瘍の形状や大きさに応じて選び、凍結範囲のデザインを行うことができる。
CryoHit® (2010年1月 薬事承認取得、本体販売終了)
販売名:冷凍手術器 CryoHit®
医療機器承認番号:22200BZX00073000
専用ニードルは90°タイプを2種類から、腫瘍の形状や大きさに応じて選び、凍結範囲のデザインを行うことができる。
ニードル先端を低温にして、生体組織を凍結・壊死させる冷凍手術器。高圧アルゴンガスを使用し、ジュール・トムソン効果によって、ニードルの先端部の組織に凍結領域を作り出す。
企業サイト:https://www.bostonscientific.jp