シーメンスヘルスケア・ダイアグノスティクス㈱は、血糖コントロール指標であるHbA1c(ヘモグロビンエーワンシ―)の迅速測定を実現し、施設の測定検体数、目的に応じて装置の拡張が可能なHbA1c分析装置「Atellica DCA(アテリカ ディーシーエー)汎用分光光度分析装置」(以下 Atellica DCA)の受注を本日より開始した。HbA1c測定は、健康診断をはじめ糖尿病のスクリーニングや診断、治療において最も重要な測定項目として欠かすことのできない検査である。高齢化の進展や食生活・生活環境の変化に伴い、慢性疾患、特に糖尿病患者の数は増加しており、糖尿病が強く疑われる患者数も年々増加傾向で、日本国内では約1,000万人と推測されている。また、糖尿病の可能性を否定できない患者数を含めると、その数は約2,000万人とされる報告がある。さらに世界の糖尿病患者数は4億6,300万人におよび、世界の成人の11人に1人に相当すると言われている。
インスリン作用不足、高血糖・脂質異常などの代謝異常が起こると、糖尿病腎症、糖尿病性網膜症をはじめとする合併症の発症に加え、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に感染・発症した場合の重症化リスクが高まり、これらの予防・進展阻止のためにも適切な血糖コントロールが求められる。
Atellica DCA の特長
施設の規模や測定検体数、目的に応じて測定環境を最適化
Atellica DCAは、1つのディスプレイに対して最大3つのモジュール(測定部)を接続可能。各モジュールは独立して稼働もするため、目的に応じて自由に装置の拡張ができる。 例えば、検体が集中する特定の時間帯での連続測定や1日を通して検体数の多い施設では、同時測定により、患者を長時間待たせることなく結果を報告でき、測定から結果報告までにかかる時間は4分と、これまでHbA1c測定にかかっていた時間を短縮でき、ワークフローの改善に貢献していく。
従来製品に比べおよそ半分のスペースでポータブルに、より迅速なHbA1c測定を実現
既存装置の「DCAバンテージ」に比べ、設置幅は約半分の15cmと非常にコンパクトになり、多様な医療機器のある施設内でも、省スペースで設置可能。また、ディスプレイと各モジュールはBluetoothで接続することにより、離れた場所での操作や測定結果の確認が可能となり、作業の効率性を高め、より迅速なHbA1c測定を提供する。
直感的なユーザーインターフェースでオペレーターの操作をサポート
ディスプレイ画面に表示される大きなグラフィックやアイコンにより、直感的な操作で簡単に測定が行える。モジュールを複数接続した際は、1つのディスプレイで各モジュールの状態を確認・把握できるため、無駄のない操作と一元管理が可能だ。
測定エラーを未然に防ぐAuto-Checks機能で、再検査を最小限に
装置の不具合による測定エラーは再検査につながり、患者に大きな負担がかかる。Atellica DCAは検体測定と同時に、検体量や温度検証をはじめとする8項目の内部確認(Auto-Checks機能)を実施。
これにより、結果の誤報告が防止でき、患者のみならずオペレーターの精神的・時間的負担も軽減。
お問い合わせ
シーメンスヘルスケア・ダイアグノスティクス㈱
URL:https://www.siemens-healthineers.com