ロシュ・ダイアグノスティックス「ベンタナ ultraView パスウェーHER2 (4B5)」および「ベンタナ DISH HER2 キット」
コンパニオン診断薬として一部変更承認取得

2021.11.25

HER2陽性の根治切除不能な進行・再発の唾液腺癌患者の診断補助に

 「ベンタナ ultraViewパスウェー HER2 (4B5)」および「ベンタナ DISH HER2 キット」は、それぞれ、がん組織又は細胞中に発現するHER2タンパクを検出、およびHER2遺伝子増幅度を測定する体外診断用医薬品だ。これまで、乳がんおよび胃がんに対する診断補助に使用されてきた。このたび、HER2陽性の根治切除不能な進行・再発の唾液腺癌に対してハーセプチンが適応拡大されたことに伴い、当該適応において「ベンタナ ultraViewパスウェー HER2 (4B5)」および「ベンタナ DISH HER2 キット」をコンパニオン診断薬として用いることが必須となった。
今回の承認は、国内で行われたHUON-003-01試験(医師主導治験の第二相試験)の成績に基づいている。本試験では、HER2陽性の切除不能の進行・再発の唾液腺癌患者を対象に、ハーセプチンとドセタキセルを併用投与した場合の有効性と安全性が検証された。本試験におけるHER2発現の確認には、「ベンタナ ultraView パスウェーHER2 (4B5)」、および「ベンタナ DISH HER2 キット」の弊社同等品が用いられている。

【製品概要】

ベンタナ ultraViewパスウェー HER2 (4B5)
免疫組織化学染色法(IHC法)により、生体由来の組織又は細胞中の抗原を検出する組織検査用腫瘍マーカーキットです。ベンタナ ベンチマークシリーズの自動免疫染色装置を用いて検出する。
使用目的:

  1. 生体由来の組織又は細胞中のHER2 タンパク(HER2)の検出(悪性腫瘍の診断補助等)
  2. がん組織又は細胞中のHER2 タンパク(HER2)の検出(トラスツズマブ(遺伝子組換え)の唾液腺癌患者への適応を判定するための補助に用いる)

ベンタナ DISH HER2 キット
DISH(Dual Color in situ hybridization)法により、乳癌又は胃癌の組織又は細胞中のHER2
遺伝子増幅を測定するHER-2遺伝子キットである。ベンタナ ベンチマークシリーズの自動免疫染色装置を用いて検出する。
使用目的:

  1. 乳癌又は胃癌の組織又は細胞中のHER2 遺伝子増幅度の測定(悪性腫瘍の診断補助等)
  2. がん組織又は細胞中のHER2 遺伝子増幅度の測定(トラスツズマブ(遺伝子組換え)の唾液腺癌患者への適応を判定するための補助に用いる)
    ※IHC法により、IHC 2+(equivocal)と判定された場合は、同一検体においてDISH法による再検査が行われます。equivocalは、境界域を示す。
    ※保険適用について:悪性腫瘍の診断において、すでに適用されているものから変更はない。

【ハーセプチンについて】

ハーセプチンは、国内では中外製薬が販売している抗HER2ヒト化モノクローナル抗体「トラスツズマブ(遺伝子組換え)」を有効成分とする抗悪性腫瘍剤である。本剤は2001年にHER2過剰発現が確認された転移性乳がんを対象に発売され、2011年にHER2過剰発現が確認された治癒切除不能な進行・再発の胃がんへの適応を取得している。

会社概要

創立125周年を迎えるロシュグループは、ヘルスケア業界で革新を起こし続ける、世界有数のバイオテックカンパニーだ。医薬品と診断薬を併せ持ち、健康・予防・診断・治療・予後のすべてのステージにおいて、医療従事者の皆さまと患者さんが最適な治療選択や意思決定をできるよう支援している。
ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社はロシュ診断薬事業部門の日本法人である。日本における診断薬事業は50年の経験と実績があり、2021年1月現在で従業員728人、全国8都市にオフィスを有し、体外診断用医薬品・医療機器事業、研究用試薬・機器事業などを幅広い領域で展開している。診断の革新によりヘルスケアの未来を形づくり、人々がより健やかに、自分らしい人生を送れるようサポートすることを目指している。
詳細は、http://www.roche-diagnostics.jpをご覧いただきたい。

お問合わせ先

ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社
広報部門
email: tokyo.pr@roche.com