ソニー、閉鎖型構造のセルアイソレーションシステム「CGX10」を、2022年秋に発売予定ー閉ざされた空間でも細胞の分取が可能にー

2022.02.01

 ソニーは、1月26日、高速・高精度で細胞を分取する閉鎖型構造のセルアイソレーションシステム「CGX10」を、2022年秋に発売すると発表した。

 今回発表された「CGX10」は、細胞免疫治療法で必要となる、細胞薬製造に使う細胞を、高精度・高純度で分取する。近年、この細胞免疫治療法は、完治率の高さから、がんや糖尿病などの新しい治療法として、注目を集める。「CGX10」の登場で、細胞治療の進展が期待される。

 はじめに、川崎泰介氏(ライフサイエンス事業部長)は、「CGX10」は、滅菌状態を維持しながら、高速・高純度・高生存率で細胞を分取する装置であり、「従来型の方法とは異なり、外気に触れない閉ざされた空間内で細胞分取ができる」と述べた。

 加えて、「CGX10」は、「細胞治療や再生医療等の分野における治療の開発のための研究のほか、細胞薬製造プロセス開発への展開も期待できる商品」とした。

 

 

 つづいて、林 義治(ライフサイエンス事業部商品企画室課長)は、「CGX10 」の特長を5つ挙げた。

 「閉鎖型構造」、「高速・高純度・高生存率で細胞を分取」、「高い操作性」、「短かい素養の使い捨て流用」、「GMP準拠の細胞製造用ドキュメンテーションのサポート」の5点だ。

「閉鎖型構造」は、ソニーの独自開発によるもので、滅菌状態を維持しながら閉ざされた空間内でも細胞分取ができる。4種類のレーザー(405nm/488nm/561nm/638nm)を細胞に照射し、解析、狙った細胞を分取。そこで得られた細胞種類を、10個のパラメーターに(特徴)に基細づいて分類する。1秒あたり、1万5,000個の分析処理速度の場合、約97%の細胞分取純度となる。

 さらに、「CGX10」の分取原理は、細胞のダメージを最小限に抑える設計になっており、細胞分取後の培養工程や細胞薬の製造工程の効率化を図る。

 また、検体に触れる液体制御用のチュービングキットは、使い捨てのため、患者ごとに使い分けできる。これにより、検体の相互混入を防いでいる。

 搭載されている液晶ディスプレイは、タッチパネル式で、直感的な操作を実現。加えて、グローブをはめたままでも操作が可能なため、スムーズに作業が進められる。

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ソニー株式会社
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