株式会社エムは2月18日、AI技術を活用した脳健康測定プログラム「MVision brain」を発表。2022年4月より、東京ミッドタウンクリニック特別診察室にて提供を開始する。
生活習慣病の一つである、認知症。発症前から徐々に進行し、気づいた時には、元に戻ることは難しい。だが、早期の段階でその予兆をみつけ、生活習慣を正すことができれば、脳の萎縮を遅らせることができる。
本製品は、認知症の二大要因、脳の萎縮と血管の劣化を数値で評価。認知症の注意喚起に有効に働き、認知症発症のリスク低減をめざす。
今回の発表にあわせ、日本外国特派員協会(東京都千代田区)で記者会見を開催した。
はじめに、森進氏(株式会社エム 創業者/技術顧問)は、「認知症をはじめとする、脳の健康リスクを早期に把握し、生活習慣改善を通して一人でも多くの方の脳健康の長期的維持を株式会社エムは目指す」と述べ、本製品開発への思いを明らかにした。
つづいて、田口淳一氏(東京ミッドタウンクリニック院長)は、「認知症になってから薬を飲んでも、効果は期待できない。そのため、認知症になるもっと前から予防するのが大事」だとし、脳の全体像をAIで評価する「MVision brain」を活用し、「早くから認知症予防に努める必要がある」と説明した。
さらに、関野勝弘氏(株式会社エム 代表取締役 CEO)は、「健康寿命を脅かす要因は、脳卒中と認知症が大きな割合を占める」と述べ、「脳の病をコントロールすることが、健康寿命を延ばすことにつながる」と強調。今後、高齢化社会と向き合うなかで、認知症は大きな社会課題になるとした。
さいごに、森氏は「MVision brain」を「脳の体重計」と表現し、「健康管理のために体重計に乗るよう、脳の健康管理のために、MVision brinを活用してもらいたい」と述べた。
今後、海外展開に加え、行政や他業種との連携を視野に入れ、製品の普及を進めていく。