公益社団法人 日本診療放射線技師会(以下、日本診療放射線技師会)は、2022年7月16日に経団連会館 国際会議場(東京都・千代田区)にて創立75周年記念式典を開催した。
今回の式典では、診療放射線業務功労者 厚生労働大臣表彰者への表彰、並びに鈴木康裕氏(国際医療福祉大学学長)による記念講演が行われた。
初めに、主催者である日本診療放射線技師会 会長の上田克彦氏より挨拶があった。続いて、岸田文雄氏(内閣総理大臣)、後藤茂之氏(厚生労働大臣)による祝辞のビデオメッセージが流された。
その後、成田浩人氏が代表して厚生労働大臣表彰を受けた。謝辞では「創立75周年記念の輝かしい栄冠において、厚生労働大臣表彰を頂き光栄に思っている。我々は、診療、教育、それから研究に邁進し、これからも業務に従事していきたい」と話す。
最後に行われた記念講演「日本の医療の将来」では国内外のデータを交えつつ、鈴木氏は「これからの40年間で税金や保険料を払う人がどんどん減少して、医療福祉の財政がますます厳しくなる。また、医療や福祉の世界にとって、さらにインパクトが大きいのは、労働人口が40%減ってしまうということだ。これは、今でも人手がかかる産業である医療や福祉において非常に大きな問題である。
我々は、問題に向き合うため、働き方改革や、ミスを防ぐための負担軽減が必要となる。さらにチーム医療による他職種へのタスク・シフト、タスク・シェアの重要性が高まるだろう。
また、業務拡大と質的向上には絶対的、肯定的ラインは存在しないので、必要なのは技量を上げつつより安全な装置の開発を進めることだ」と語った。