メディコン、Lutonix™ RX ドラッグコーティングバルーンカテーテル(大腿膝窩動脈用)において、ステント内再狭窄病変と30cmまでの長病変に対応する適応拡大について薬事承認を取得

2022.09.15

BDのグループ会社である株式会社メディコン(本社:大阪府大阪市、代表取締役社長 阿知波 達雄)は、2022年7月28日に、末梢動脈疾患(PAD)における大腿膝窩動脈の再狭窄を抑制する
「Lutonix™ RXドラッグコーティングバルーンカテーテル(大腿膝窩動脈用)」(以下Lutonix™ RX)において、新たにステント内再狭窄病変と30cmまでの長病変の適応について薬事承認を取得し、2022年9月1日に保険償還を取得しました。


下肢末梢動脈疾患は、加齢に伴う動脈硬化などが原因で、足の血管が細くなることや完全に詰まることで、血流が悪くなる疾患で、症状が進行すると足のしびれや痛みが強くなり、歩行が困難になることもあります。さらに重症化すると足を切断しなくてはならないケースや、歩けないことで動脈硬化が進行し、心筋梗塞、脳卒中にも繋がるなど命に関わることもある疾患です。


こうした虚血性の下肢末梢動脈疾患における大腿膝窩動脈病変の治療には、治療後の再狭窄を抑制するために、バルーン表面に薬剤をコーティングしたドラッグコーティングバルーンカテーテル(DCB)が、有効性、安全性の高い治療デバイスとして、多くの医療機関で採用されています。2020年2月より全国販売を開始したLutonix™ RXは、狭窄や閉塞した動脈内の病変をバルーンで拡張し、再狭窄抑制効果を有する薬剤であるパクリタキセルを病変部に移行させることで再狭窄を抑制します。一方で、従来のLutonix™ RXの適応病変長は15cmまでであり、より長い病変への適応はありませんでした。


今回新たに取得した適応拡大の薬事承認により、30cmまでの長病変に適応するとともに、ステント内再狭窄病変についてもLutonix™ RXが使用できるようになりました。これにより、より幅広い患者さんの治療に対応することが可能となります。またLutonix™ RXは、日本における一般的な術式に適合するように、0.014 inchガイドワイヤ対応のRapid Exchangeタイプのバルーンカテーテルをベースバルーンとして採用しています。このことで、本製品が日本の術者と患者さんにとって、安全で低侵襲な治療となることに貢献できればと考えています。

Lutonix™ RXによる治療の流れ

Lutonix™ RXイメージ図

1. 薬剤コーティングのないバルーンカテーテルで前拡張後に、Lutonix™ RXを標的部位まで進め、病変部全体をカバーするように配置します。

2. 適切な圧でLutonix™ RXを拡張し、血管壁に圧着させます。

3. Lutonix™ RXに塗布した薬剤が血管壁に移行します。

Lutonix™ RXドラッグコーティングバルーンカテーテルについて

「Lutonix™ RX ドラッグコーティングバルーンカテーテル (大腿膝窩動脈用)」は、2020年2月に株式会社メディコンが発売した末梢動脈疾患(PAD)による、大腿膝窩動脈の再狭窄を抑制するドラッグコーティングバルーンカテーテルです。狭窄や閉塞した動脈の病変部にバルーンを配置して、バルーン表面に塗布した薬剤「パクリタキセル」が血管壁に移行する仕組みです。日本での治療において標準的に使用されている0.014 inch径のガイドワイヤに適合し、術者にとって取り回しの良いRapid Exchange型のバルーンカテーテルを採用しています。

Lutonix™ RXの製品概要*1

販売名:Lutonix ドラッグコーティングバルーンカテーテル (大腿膝窩動脈用)

承認番号:22900BZX00252000

クラス分類:[4]高度管理医療機器

償還区分:PTAバルーンカテーテル・再狭窄抑制型

【使用目的又は効果】本品は、大腿膝窩動脈自家血管内における、対照血管径4 mm 以上6 mm 以下、長さ30 cm 以下の新規又は再狭窄病変の治療において、血管径の改善及び血管の再狭窄の軽減を目的とする。

*1 製品添付文書(2022年7月28日改訂、第7版)より抜粋

製造販売元:株式会社メディコン

株式会社メディコンについて

株式会社メディコン(〒541-0046 大阪市中央区平野町2丁目5-8 平野町センチュリービル9F)は、1972年にC.R.Bard社の手術用、検査用、泌尿器科用ディスポーザブル製品を輸入販売する「日本メディコ」として設立。小林製薬との出資比率が同等となる「株式会社メディコン」を経て、2015年よりC.R.Bard社の100%子会社として、血管、泌尿器および外科領域における治療用医療機器の販売で事業を拡大してきました。2017年12月、BDのC.R.Bard社買収に伴い、株式会社メディコンはBDグループの一員となりました。
主要製品:排尿ケア関連製品、エンドユロロジー関連製品、クリティカルケア関連製品、カテーテル固定関連製品、放射線治療関連製品、IVR関連製品、生検関連製品、ヘルニア手術関連製品、外科関連製品、PEG関連製品、静脈栄養・化学療法関連製品、透析関連製品

BDについて

BD(ベクトン・ディッキンソン アンド カンパニー)は、医療技術で世界をリードし、医療分野での新たな知見を求め、診断や治療の質を向上させることで、「明日の医療を、あらゆる人々に™」というパーパスの実現を目指しています。患者さんの治療や医療プロセスに関する革新的な技術やサービス、シリーズを開発することによって医療の最前線で活躍する人々を支えています。世界で75,000人におよぶBD社員は、次世代の診断・治療法の研究開発の現場で研究者をサポートし、臨床現場における医療従事者の安全性や医療効率を向上させ、医学研究者たちによる診断技術の研究を促進するよう日々努力をしています。世界のあらゆる国の医療機関とパートナーシップを組み、世界規模の最重要課題に取り組むとともに、顧客である医療機関と緊密に連携することで、医療効果の改善やコスト削減、効率化、安全性の向上、医療アクセスの促進に寄与しています。日本においては、2019年より、薬局における薬剤在庫管理を効率化する薬局ロボットを上市し、2020年7月に日本初となる市販薬用OTCデジタルディスプレイの実証実験を開始しました。また、新型コロナウイルスの検出に貢献するBDの全自動リアルタイムPCR「BDマックス™ 全自動核酸抽出検出システム」は全世界で使用されており、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)検出専用試薬が2020年6月に発売となりました。2017年、BDはC.R.Bard社をグループに迎え入れ、同社製品をBD製品ラインアップに加えました。

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日本ベクトン・ディッキンソン株式会社

bd.com/jp/