日本メドトロニック 冷凍アブレーションカテーテル製品が再発性症候性の発作性心房細動に対する第一選択治療用カテーテルとして保険収載 

2022.10.25

―より多くの患者さんに心房細動の根治を目指した治療を提供可能に― 

日本メドトロニック株式会社(本社:東京都港区)は、「Arctic Front Advance(アークティック フロント アドバンス)冷凍アブレーションカテーテル」ならびに「Freezor MAX (フリーザー マックス)冷凍アブレーションカテーテル」(以下冷凍アブレーションカテー テル)の使用目的変更に関する薬事承認を2022年5月に取得し、同年10月に保険収載された。これにより、再発性症候性の発作性心房細動に対して、薬剤による 治療を経ず、冷凍アブレーションカテーテルによるアブレーション治療(第一選択治療)を行うことが可能になった。

心房細動は最も発症率の高い不整脈のひとつで、日本では現在100万人を超える患者さんがいると言われている。心房細動は進行性の疾患であり、発症後の時間経過とともに治療効果が低減する可能性もあることから、早期に治療を行うことの重要性が指摘されていた。薬物治療では、心房細動の抑制効果がアブレーション治療よりも低く、さらに副作用が原因で 治療を中断せざるを得ないケースもあることなどから 、近年では第一選択治療としてのアブレーション治療が注目されている。 これまでメドトロニックの冷凍アブレーションカテーテルは、薬剤抵抗性を有する再発性症候性の発作性又は持続性心房細動を適応として、日本国内で10万人以上の患者さんに使用されて きた。

この度の適応拡大で、今後は薬剤抵抗性の有無に関わらず、全ての再発性症候性の 発作性心房細動が適応となる。これにより、心房細動患者さんにとっての早期治療の選択肢が広がり、より適切なタイミングでアブレーション治療を受けられるようになることが期待される。 この度の適応拡大は、米国で実施された多施設共同前向き無作為化試験 (STOP AF First) の結果に基づいている。本試験では、再発性症候性の発作性心房細動に対して行われる第一選択治療として、メドトロニックの冷凍アブレーションカテーテルによるアブレーション治療を行った場合と、抗不整脈薬を用いた薬物治療を行った場合の臨床成績が比較された。この結果、冷凍アブレーション治療を行った場合に、薬物治療を行った場合よりも心房性不整脈の再発抑制効果が高いことが示された。 

またSTOP AF Firstに加えて、同じく第一選択治療として、メドトロニックの冷凍アブレーショ ンカテーテルによるアブレーション治療と薬物治療を比較した2つの無作為化試験(EARLYAF8 、Cryo-FIRST9 )のいずれにおいても、メドトロニックの冷凍アブレーションカテーテルによる心房性不整脈の再発抑制効果が薬物治療よりも高いことが示されている。 

東京慈恵会医科大学教授、山根 禎一先生は、「近年のカテーテルアブレーション治療に関する技術の進歩を考えると、心房細動治療においてアブレーション治療が第一選択になることは合理的だ。そして、この度のメドトロニックの冷凍アブレーションカテーテルの適応拡大は、第一選択治療としてのアブレーション治療の位置づ けを改めて考えるうえで大きな意義があると捉えている。冷凍バルーンのメリットは、術者によらず均一な治療効果を期待できることであると考えているので、これを機に、より多く の心房細動患者さんが適切なタイミングで根治を目指す治療を受けられるようになることを期待している」 と述べた。

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