エンターテイメント、エンタープライズ、ヘルスケアの3つを柱として、サービスの優れたモニターの設計、開発、提供を行うバルコ株式会社。アメリカ・ヨーロッパ・アジア地域に幅広く展開し、売上は前年度比で32%増、各カテゴリーでも二桁成長などグローバリゼーションに溢れた成長企業である。2022年3月8日に東京・平和島のバルコ本社で「ITEM2023」の出展に先立ち、製品紹介のプレメディアコンファレンスを開催した。
初めに加藤浩典氏(バルコ株式会社 代表取締役社長兼メディカルイメージング事業部長)から会社紹介が行われた。3つの事業の取り組みや企業成長率について触れ、映画館のプロジェクターやIMAXなどを提供しているエンターテイメント事業、企業向けのプロジェクターやワイヤレスプレゼンテーション機材などを提供しているエンタープライズ事業はコロナ禍の影響を少なからず受けたものの、メディカルディスプレイやメディカルプラットフォームなどを提供しているヘルスケア事業は、好調を維持することができたことを話した。
次にメディカルイメージング事業部についてのプレゼンテーションを増子由康氏(メディカルイメージングキーアカウントマネージャー)が、サージカル&モダリティ事業部についてのプレゼンテーションを今井勝正氏(サージカル&モダリティ事業部長)がそれぞれ行い、最後に各製品のデモンストレーションが行われた。
液晶モニター
CoronisFusion 6MP・4MP
低消費電力を実現する高輝度カラーディスプレイである。AAMと呼ばれるアプリケーションに表示する輝度を自動的に切り替える機能で、ユーザーの眼の負担を軽減することや、仮想的にマルチディスプレイを構築するVirtualView™によって作業スペースの効率化を図るなど、さまざまな支援機能を搭載してユーザーをサポートしている。また、バルコ独自のカラー画像技術であるSteadyColor™が搭載され、モノクロ表示に対しても最適な表示環境を提供する。さらに、業界最長となる5年間4万時間の輝度保証が付くため、導入後も安心して使い続けることができる。また現在4メガモニターを取り扱っているのはバルコのみである。
NioFusion12MP
バルコ独自のカラー画像技術であるSteadyColor™を採用した12メガピクセルの高輝度カラーディスプレイ。12メガモニターはバルコが業界で初めて開発した。SteadyColor™を使用し、モノクロ画像はDICOMで表示することで、モノクロ、カラーを問わず最適な画像表示を実現する。また、常に画面補正を行うi‐Guard™センサーを搭載しており、輝度・階調を常時自動補正しユーザーの眼の負担を軽減する。2台のWorkStationを切り替えるKVM機能を搭載し、さらにより広く色域の再現が可能な広色域液晶パネルを使用することで、デスク周辺の省スペース化が出来ることは勿論、内視鏡や超音波などの色彩の再現性の向上とカラー画像の視認性の向上を遂げた。
MDPC‐8127
デジタルパソロジーとして、日本で初めてFDA認可を取得した病理診断専用ディスプレイである。10億7,000万色のカラー表示を可能とし、従来品にない豊かな画質と高い色品質を実現することで、より高度な病理学関連作業が可能となった。バルコ独自の技術であるRapidFrame™が搭載されているため、高速かつブレの少ないパーンやズームを行えるほか、鮮明な画像を表示してくれる。高精度なバルコ製のタッチパットが標準装備されており、カスタマイズによって使用者に合わせた様々な操作が指一本の操作で実現される。8メガピクセルの超高解像度ディスプレイにより、どのような拡大をしても鮮明な画像を実現したため、これまでにないレベルで病理診断の迅速な分析に貢献する。