搭載しているFPDが、透視と撮影の両方に対応する上、大視野であり、さらに検査内容に合わせてFPDの縦横の向きを変えることも可能なことから、消化管、胸部、整形、泌尿器など、1台であらゆる検査に対応でき、装置の稼働効率が向上するとのこと。また、撮影部位、撮影方法に応じて、FPDを本体から取り出して使用することが可能であり、例えばFPDを検査テーブルの上において患部と密着させて撮影する整形分野での撮影ポジションなどにも容易に対応できる。小児や婦人科領域などで特に要望の強い、被ばく低減についても、各種機能を充実させている。
国内市場では、画像診断装置を含む院内のデジタル化が中小規模の医療施設へも広がっており、デジタル化による即時観察への要望は強いことから、同社は新タイプの製品開発を進めていたとのこと。1枚の可搬型FPDで、透視と撮影に対応できるこの新製品は、国内初の画期的なX線診断装置で、検査内容に応じて撮影ポジションを自在に選択できるなど、幅広い対応力が特長であることから、大規模な医療施設から、中小規模の医療施設までのさまざまなニーズに応えることができる。
同社は「新製品をラインナップして拡販に努め、医療の現場をさらに支援してまいります。また、海外市場でも新興国を中心に新製品の販売活動に努めます」とコメントしている。
【新製品の特長】
1.透視と撮影に対応する可搬型の大視野FPDで、あらゆる検査が可能
搭載しているFPDは、透視(動画)と撮影(静止画)の両方に対応でき、装置から着脱可能な可搬型。サイズも大視野(17インチ×14インチ:半切フィルムに対応するサイズ)であることから、消化管、膵胆管造影、胸部、整形、泌尿器、婦人科など、さまざまな検査を可能にする。1台であらゆる検査に対応できるため、装置の稼働効率も向上。
また、天板昇降機能(オプション)や斜入撮影機能(オプション)など、施設の検査内容、運用形態にあわせた組み合わせができるフレキシブルなシステム。
2.リアルタイムに、高精細なデジタル画像を表示
FPDで収集したオリジナルデータをそのままに高速にデジタル処理して、高精細な画像をリアルタイムで観察できる。最大15フレーム/秒の高速デジタル連続画像では、食道などの造影剤の流れが速い部分でもタイミングを逃すことなく的確にとらえることができる。
3.被ばく低減機能を充実
画像に寄与しない不要な軟X線を効率よく除去できる3種類のフィルタを搭載し、検査部位に合わせて自動で切り替わる。「低線量パルス透視」機能などとの組合せで、高画質を保ちながら効率よく被ばく低減を実現している。またX線が患者にあたっておこる散乱線をカットするグリッドの着脱も可能なため、小児科などではグリッドを外すことで、X線照射量をさらに抑えることもできる。
4.コンパクトな設計で、検査スペースの有効活用が可能
本体の透視台は、高性能を集約したコンパクト設計であり、制御するキャビネットも1ユニットであるため、装置の周辺に複数の機材を設置しても、検査室を広く有効に使え、車いすやストレッチャーでの患者入室もスムーズ。
また、操作室もスペースを有効に活用できるよう、透視台のX線制御卓1台のみで、透視台とX線の制御、デジタル画像処理まで、全ての操作が行える省スペース設計にしている。
【新製品の概要】
・商品名:X線テレビシステム 「FLEXAVISION F3(フレクサビジョン エフスリー)」
・価格:1.6億円~ ※システム構成により異なる(税込み)
・新製品の発売後1年間の販売予定数:120台
●お問い合わせ
(株)島津製作所
医用販売促進グループ
TEL:075-823-1271
URL:http://www.shimadzu.co.jp/