最新ワークステーション「ziostation2」、『CT大腸解析』の驚くべき新技術!
2体位表示(デジタルクレンジング後)
・ご担当の製品についてお教えください。
当社製3次元医用画像処理ワークステーションのザイオステーションシリーズを担当しています。
・その中で、今注目の製品をお教えください。
『CT大腸解析』です。当機能は、当社製ワークステーションの機能の中でも特に歴史があり、国内でも多数の販売実績があります。
2004年頃から国立がんセンター様をはじめ、数施設の先生方によるタスクフォースに参画させて頂き、現在でも研究開発を進めており、毎年ヴァージョンアップを積み重ねてきています。ワークフローや表示方法、またアルゴリズムの善し悪しまで詳細に、かつ現場に有用な効果をもたらすことを優先し開発を進めてきました。
・その製品の特徴をお教えください。
1.VRの展開画像で腸の内側全体を表示観察できるVirtual Gross Pathology(仮想切除標本展開画像=以下VGP)という表示モードを、他社に先駆けて搭載しています。現在では、内壁の観察手法としてスタンダードになりつつありますが、大腸特有の屈曲、ヒダの部分の歪みを軽減させてより自然に見易くさせる当社独自のアルゴリズムを搭載しています。特に半月ひだの異常は太り方や隆起性の所見部位の観察には有効な表示方法です。さらに、腹臥位と背臥位で同時表示が可能となっています(図1)。
2.残渣や残液を電子的に除去するデジタルクレンジング機能を搭載しています。この機能により従来、体位によっては液に沈んで見えなかった内壁の形状も観察する事が容易となり、診断効果をより向上させる事が可能となります(図2)。
3.他の画像表示モードとしては、腸管外部への侵襲の程度などの観察に有効となるMPR像をVE(仮想内視鏡画像)に合成した表示を搭載しています(図3左)。更に内視鏡像に酷似した広角表示であるスコープビュー(図3右)等を搭載し、所見部位の裏側も観察が容易となります。これら様々な表示を組み合わせた数々のレイアウトをワンタッチで切り替える事が可能です。これにより、その施設のCT大腸検査に最適な処理手順、表示レイアウトでご利用頂く事が可能となっています。
・その製品を導入されたお客様からはどんな反応がございますか。
当社製品は、年々進化を積み重ねてきました。その甲斐あって、導入施設からは現場のルーチン作業で非常に使い易くなっていると評価を頂いております。具体的にはまず、大腸や中心線(ルート)の自動抽出の精度や処理時間です。もちろんそれらの修正も簡易にできます。また2体位表示では目的部位のリンク表示だけでなく、自動走行では同じ角度でVEを見たい訳です。こういったところも改良を加え、観察しやすくなったと評価を頂いております。
・今後その製品はどのように発展していき、どのような分野に活躍の場を広げていくとお考えですか。
患者様の大腸の形状や検査条件が、CTC検査画像に大きな影響を与えます。常に安定した画像が得られるように、前処置等の工夫がめざましく改良されてきています。またガス注入機等も、機器の進化や承認も進んでいます。CTC検査そのものが、より多くの病院で一般化してくる日が近いと思います。
これらの時代背景に伴い、ポスト処理には更なる期待が寄せられると思っています。また、所見部位の自動診断も利用法が考えられてくると思います。当社は、これからも現場ニーズを先取りして安定した製品を開発・ 供給していきたいと思います。
○ご自身について
・最近の休日は何をしましたか。
最近、すっかり秋めいてきたので、自宅の庭に育てていた緑のカーテンを片付けました。3年前からつる性植物のホップを育てています。毎年伸びる長さが長くなっているので、来年はちょっとジャングルになってしまうのではないかと不安です。
ザイオソフト(株)
マーケティング部
清水 聡氏
http://www.zio.co.jp