島津製作所および国立大学法人神戸大学(以下、神戸大学)は「神戸大発の『雰囲気学』の発展」「グローバル社会をリードする人材の育成」を目的とした共同事業契約を締結した。両者はこれまで多くの共同研究を実施しており、今後は製品や技術開発のみならず人文系での連携を通じて、社会課題を解決する人材を育成していく。
神戸大学大学院人文学研究科の久山雄甫准教授らが提唱している「雰囲気学」は、時代の「空気」、社会の「ムード」、政治の「風向き」、経済の「景気」など、日常に溢れている「雰囲気」を研究するものだ。哲学や歴史学、文学、心理学などを横断する新学術領域。2022年設立の神戸雰囲気学研究所(KOIAS)を中心に研究されており、同社は「SHIMADZU-KOIAS雰囲気学講座」の定期開催などで、協働を進めていく。また、同大学が2011年に開始した「神戸オックスフォード日本学プログラム(KOJSP)」のワークショップにも当社の従業員が積極的に参画していく。
同社は、イノベーションのために「技術開発だけではなく、文理を融合した総合的な視点で社会課題を捉える」という方針を立てている。今回の契約により、人文科学の教育プログラムを通じて、広い視野を養うことで、社会のニーズを多角的に分析する人材を育てていく。当社はこれまでにも神戸大学とともに、「ロボットやAIなどを活用した自律型実験システム(Autonomous Lab)プロトタイプの開発」などに挑戦してきた。同大学との共創・協働を通して、新たな科学技術の創造と社会課題の解決に取り組む。
お問合せ
株式会社 島津製作所
コーポレート・コミュニケーション部 広報グループ
Tel 075-823-1110