富士フィルム、AI技術を活用して開発された内視鏡診断支援機能「CAD EYE(キャド アイ)」上部消化管病変検出機能を提供するソフトウェア「EW10-EG01 Ver2.0」提供開始
富士フイルム株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長・CEO:後藤禎一氏)は、AI技術を活用して開発された内視鏡診断支援機能「CAD EYE(キャド アイ)」の上部消化管病変検出機能を提供するソフトウェア「EW10-EG01」の新バージョン「EW10-EG01 Ver2.0」を、富士フイルムメディカル株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:川原芳博氏)を通じて3月17日より提供開始した。
富士フイルムは、2020年に大腸内視鏡検査におけるポリープなどの病変検出および鑑別を支援するソフトウェア「EW10-EC02」を発売した。その後、2022年には、AI技術を活用して開発された上部消化管領域の内視鏡診断を支援する医療機器として日本で初めて薬事承認を受けた「EW10-EG01」を発売。「EW10-EG01」は、上部消化管の内視鏡検査時に胃腫瘍性病変や食道扁平上皮癌が疑われる領域をリアルタイムに検出するソフトウェアで、病変が疑われる領域を検出すると、対象領域を枠(検出ボックス)で囲って表示するとともに報知音を発して、医師による検出を支援する。
内視鏡診断支援機能「CAD EYE」は、機能拡張ユニット「EX-1」に「EW10-EC02」または「EW10-EG01」のソフトウェアをインストールすることで使用できます。この機能拡張ユニット「EX-1」は国内の累計導入台数が1000台を突破し、全国の多くの医療機関で使用されている。
今回提供を開始した「EW10-EG01 Ver2.0」では、食道、胃ともに、高い感度の維持と特異度の向上を目指し、Ver1.0から内視鏡検査画像の学習量を全体で約1.6倍に増加させた。これにより、Ver1.0で認められた誤検出の低減が期待され、胃がん・食道がんの早期発見を支援する。


表 病変検出支援機能の性能評価試験(左:Ver1.0*7 右:Ver2.0*8)




富士フイルムは、医用画像診断支援や医療現場のワークフロー支援などに活用できるAI技術を「REiLI(レイリ)」のブランド名で展開し、医療現場の課題解決に取り組んでいる。内視鏡検査領域においては、「CAD EYE」を用いた診断支援のほか、AI技術を活用して開発した内視鏡の検査レポート作成を支援する機能も提供している。今後も「CAD EYE」を含め、内視鏡診断のワークフロー全体を支援するAI技術を活用したソリューションの提供を通じて、検査の効率化と医療の質の向上、人々の健康維持・増進に貢献していく。
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