キヤノンメディカルシステムズ株式会社(代表取締役社長:瀧口登志夫氏、本社:栃木県大田原市)は、広島大学(学長:越智光夫氏、所在地:広島県東広島市)と次世代の X 線 CT として期待されるフォトンカウンティング CT(以下 PCCT)の早期実用化を目指し、世界で 3 台目となるキヤノンメディカルシステムズ製装置を用いた臨床研究を開始した。
キヤノンメディカルシステムズは 2023 年 11 月 1 日に、広島大学と共同臨床研究に関する基本合意書を締結した。この度、広島大学大学院医系科学研究科放射線診断学研究室の粟井和夫教授が中心となり臨床研究を開始した。
本臨床研究では、PCCT で撮影されたデータを用いた臨床的有用性の探索、PCCT がもたらす様々な診断情報の評価と最適化、ならびに撮影プロトコルの検討等、基礎から臨床応用まで装置機能を最大化するための幅広い研究を推進する。
広島大学とキヤノンメディカルシステムズは、これまでもディープラーニングを活用した画像再構成技術などの高度な画像診断技術の開発に関する共同研究を、粟井教授と共に実施してきた実績がある。今回の臨床研究を通じて、早期のPCCT 実用化を目指す。
PCCT は入射 X 線のエネルギーを識別したデータ収集を可能とする次世代型検出器(フォトンカウンティング検出器)を搭載した画像診断装置である。従来の X 線 CT 装置に比べ、複数の物質構成を判別することができ、定量性に優れた画像を提供し診断精度の向上が期待されている。また、高分解能化により病変部の検出能が向上し、更なる被ばく線量の低減も見込まれている。
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