富士フイルムメディカル、AI技術を用いて医師の読影業務の効率化を支援
AIプラットフォーム「SYNAPSE SAI viewer Ver2.3※」
肝臓の非造影画像から、周辺と比較して低吸収領域を強調表示

2023.07.27

 富士フイルムメディカル株式会社(本社︓東京都港区、代表取締役社⻑︓川原芳博)は、医師の画像診断ワークフローを支援するAIプラットフォーム「SYNAPSE SAI viewer(シナプス サイ ビューワ)」※1の新バージョン「SYNAPSE SAI viewer Ver2.3」を、7月31日より提供開始する。

 2019年に発売を開始した放射線科向け読影ビューワ「SYNAPSE SAI viewer」は、AI技術※2を用いて医師の読影業務の効率化を図るビューワとして、肺結節検出プログラム※3や肋骨骨折検出プログラム※4等を中心とした胸部向け読影支援機能を搭載してきた。V2.1以降では、画像解析機能の対象部位を胸部から腹部領域へと拡大して、機能の拡充を進めている。最新バージョンでは、周辺と比較して高吸収/低吸収な領域を強調表示するSAIフィルタ機能が肝臓の非造影画像に対応した。

 さらに、いくつかの既存機能の改良を行った。主な機能は以下となる。

肝臓SAIフィルタの非造影画像への対応で、肝臓所見の描出能を向上

 画像上で周辺と比較して高吸収/低吸収な領域を強調表示する機能であるSAIフィルタが、肝臓非造影画像にも対応した。所見文候補作成機能を合わせることで、関心領域の場所や大きさなどの計測値情報を自動入力できるため、レポーティングの負荷を軽減する。

▲非造影画像で、肝臓 SAI フィルタを用いた表示。自動で計測を実施
▲所見文候補作成機能により、関心領域の場所や大きさなどの計測値情報を自動入力

肺結節性状分析機能の改良により、過去⽐較⽂が利⽤可能に

 経過観察(フォローアップ)においては、画像所⾒にフォロー対象のサイズの増減を記載するが、経過観察に活⽤可能な、肺結節性状分析機能の過去⽐較⽂が利⽤可能となった。SYNAPSE SAI viewerは、肺野領域に対して、呼吸ズレを加味した位置合わせを⾏ったのち前回の病変と今回の病変の対応付けを⾏っている。前回検査と⽐較した変化を⾃然⾔語処理により⽂章に変換し、レポーティングの負荷を軽減する。

▲前回検査と⽐較した変化を⾃然⾔語処理により⽂章に変換

 富⼠フイルムは、AI技術ブランド「REiLI」のもと、AI技術の医療における活⽤の幅を広げることで、医療画像診断⽀援、術前シミュレーションの⽀援、医療現場のワークフロー⽀援などに取り組んでいく。

※1 SYNAPSE SAI viewerは以下の医療機器を含む製品の総称である。
SYNAPSE SAI viewer⽤画像表⽰プログラム
販売名︓画像診断ワークステーション⽤プログラム FS-V686型 認証番号︓231ABBZX00028000
SYNAPSE SAI viewer⽤肺結節検出プログラム
販売名︓肺結節検出プログラムFS-AI688型 承認番号︓30200BZX00150000
SYNAPSE SAI viewer ⽤画像処理プログラム
販売名︓画像処理プログラム FS-AI683型 認証番号︓231ABBZX00029000

※2 AI技術のひとつであるディープラーニングを設計に⽤いた。導⼊後に⾃動的にシステムの性能や精度が変化することはない。
※3 SYNAPSE SAI viewer⽤ 肺結節検出プログラム
販売名︓肺結節検出プログラムFS-AI688型 承認番号︓30200BZX00150000
※4 SYNAPSE SAI viewer⽤ 肋⾻⾻折検出プログラム
販売名︓肋⾻⾻折検出プログラムFS-AI691型 承認番号︓30300BZX00244000

品名

SYNAPSE SAI viewer⽤画像表⽰プログラム
販売名︓画像診断ワークステーション⽤プログラムFS-V686型
認証番号︓231ABBZX00028000

発売⽇

2023年7⽉31⽇

お問い合わせ先

富⼠フイルムメディカル株式会社マーケティング部

TEL︓03-6419-8033