【ITEM2013参加レポート】「ベインビュアフレックス」加納裕士先生(セントメディカル・アソシエイツLLC)より

ITEM2013 Report 国際医用画像総合展 (ITEM in JRC 2013) レポート 新製品 速報:JRC & ITEM 2013 参加レポート
2013.04.14

 ITEM会場において、小さなブースながら目を引いた赤外線バスキュラーイメージング用機器のベインビュアフレックス(スター・プロダクト株式会社)。赤外線を利用して表皮下にある静脈をリアルタイムに描出してくれる製品である。

 以前から同製品はすでに知られていたが、進化版である本製品はぐっとコンパクトになり、簡単に持ち運びできるハンディサイズとなっている。

 

 

 価格もリーズナブルで、複数台購入やモダリティ購入時の同時購入も現実的なレベルとなったため、今後ぐっと広く普及する予感がある。別売りオプションでキャプチャーも可能。

 実際に光源下に手をかざしてみると、皮下静脈が表皮上に蛍光グリーンで描出される。深部1cmまで描出できるとのことであり、表皮から確認できない血管も認識可能となる。

 

 

 米国ではすでに2,000台以上が利用されているとのことであり、表皮上から血管を確認しづらいアフリカ系アメリカ人への血管確保などで大いに役立っているとのことであった。

 本邦の放射線科領域でも、小児や肥満症例、ルート確保を繰り返している患者に対する造影検査や核検査の注射時などで、当然ながら利用価値が高いと考えられる。また将来的に(原理上難しいことは理解できるが)、もし鎖骨下静脈などの深部の静脈が描出できるようになれば、この製品はエコーと違って非接触であり簡便なため、様々な静脈穿刺手技などが容易に安全に行えるようになるであろう。