【JRC2013参加レポート】「ランチョンセミナー12」横山博一先生(心臓血管センター北海道大野病院)

ITEM2013 Report 国際医用画像総合展 (ITEM in JRC 2013) レポート 新製品 速報:JRC & ITEM 2013 参加レポート
2013.04.16

 Aquilion ONE ViSION Editionの頭部領域への臨床応用、循環器領域への臨床応用、動態診断への臨床応用など3名の先生の発表があった。座長の藤田保健衛生大学の片田先生からAquilion ONEが、世界中で650台以上も稼働していること、160mmというワイドカバレッジなCTと回転時間が0.275秒になったこと、「AIDR 3D」とその再構成時間が早くなったことなどの紹介がなされた。ここでは動態診断への応用について発表のあった、慶應大学の陣崎先生に注目したい。
 先生は口蓋裂の検査にこのCTを使用して動態診断を行っている。口蓋(口の中の天上部分)が生まれつき裂けている状態のことをいい日本で口唇裂、口蓋裂の赤ちゃんが生まれてくる割合は、400~500人に1人といわれているが、 従来内視鏡を使用して、その口蓋の径などを計測または診断をおこなっているのに対し、1回の連続したCT撮影で得られた再構成画像から綺麗な3D画像を構築して口蓋径と、動きを観察している。これにより患者側の負担も軽減して、より正確な治療へと結び付けている。ただ問題点として被曝軽減とより速い時間分解能(慶應では従来の0.35秒スキャン)を挙げている。この発表により今後は形態診断から動態診断へ移行する検査が増えるだろうという可能性を示唆した発表であった。写真は機器展示の最新型「東芝Aquilion ONE ViSION Edition」。
 
 

Aquilion ONE ViSION Edition