JRC2015 「あの人に教えたい!オススメ演題」について
古河勇樹先生(東京警察病院)にお答えいただきました。
■4月16日(木)
【中級・MRI】
[JSRT]MR Musculoskeletal (elastography)/MR検査骨軟部(エラストグラフィ)
31 独自システムによるMR Elastographyの実施
首都大学東京大学院 沼野智一
4月16日(木)16:00~16:30
現状のelastographyはハード依存が強く、取り入れたくてもできない施設が多いのではないでしょうか。この発表では、装置側との接続を必要とせず同期が可能で、撮像シーケンスも一般的なGRE法を使用することにより装置の制限が大幅に緩和されています。商品化も含め動向に注目するべき発表だと思います。
■4月17日(金)
【入門・MRI】
[JSRT]Basic Lecture 1(Patient Safety1)/入門講座1(医療安全1)
「Image Quality Estimation and Quality Assurance for Magnetic Resonance Imaging」MRIのQA・QC と画質評価法
茨城県立医療大学 石森 佳幸
4月17日(金)8:00~8:45(502)
MRIのQA・QCは現場ではおざなりにしがちですが、決して軽視していいものではありません。日常業務を安全に行うためにも、きちんと理解をしておく必要があると思います。
【入門・MRI】
[JSRT]MR Safety/MR検査医療安全
127 非鎮静下における小児MRI患者に対する心の準備(preparation)の導入と有用性の検討
聖路加国際病院 鈴木貴晴
4月17日(金)14:50~15:50
我々MRI従事者にとって小児MRIは技術と別の点において、困難と感じる分野ではないでしょうか。音が非常に少ないシーケンスの考案やワイドボアなどMRI環境は改善が見られますが、それで解決できるほど簡単な問題ではありません。この発表ではMRIを体験するツワーを組むことで、非鎮静化での検査施行を実現しています。現状の小児MRI検査のあり方に一石を投じる発表だと思います。
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【上級・MRI】
[JSRT]MR Flow analysis/MR検査流体評価
133 MRを用いた患者固有計算流体力学解析による側壁型脳動脈瘤発生部位の血管壁バイオマーカー
名古屋大学大学院 渡辺智哉
4月17日(金)15:50~16:50
3D-TOFのMIP像を血管形態画像として3D-PCAとfusionさせ血流情報を解析している本手法、動脈瘤発生への新たな知見が生まれるのか最新動向が得られる発表です。
【中級:MRI】
[JRS]Symposium 2/シンポジウム24
「Up-to-date Medical Imaging」最新の医用イメージング手法の動向
5 Up-to-date MR Imaging MRイメージング手法の動向
東北大学 町田好男
4月17日(金)15:50~17:50
近年、圧縮センシングがMRIへ応用され、イメージング手法に対する関心がより高まってきています。しかし、専門領域でない場合には理解が難しく、距離を置いている人も多いのでは? 今回のシンポジウムではこれまでの発展経緯と最新動向への理解が深まる良い機会なのではないでしょうか。
■4月18日(土)
【上級・MRI】
[JSRT]MR Heart/MR検査心臓
308 多次項補正を用いた心臓DTIの検討
東海大学医学部付属病院 妻神裕真
4月18日(土)10:10~10:50
心臓領域におけるDWIは拍動の影響が問題とされていますが、その解決策の一つがgradientの多次項補正です。DTIへの応用は非常に興味深く、臨床応用が楽しみな発表です。
【中級・MRI】
[JSRT]MR Heart(late gadolinium enhancement)/MR検査心臓(遅延造影)
314 MRI対応ペースメーカリード先端部のメタルアーチファクト領域について比較検討
国立循環器病研究センター 山本 匠
4月18日(土)10:50~11:50
当院ではMRI対応ペースメーカが発売されて以降、多くの新規ペースメーカ挿入患者がMRI対応のものでした。MRI対応ペースメーカが挿入されている患者の心臓MRIは近い未来一般的なものとなっているのかもしれません。心臓MRIという特殊検査においてその場その場でのシーケンス変更は困難でしょう、事前に対応するためにもこの発表は要チェックです。
【上級・MRI】
[JSRT]Advanced Lecture 6(MR)/専門講座6(MR)
「Diffusion MRI: Principle and Analysis」拡散MRIの原理と解析法
健康科学大学 荒木 力
4月18日(土)13:00~13:45(502)
Educational Lecture 6/教育講演6[撮影部会C]
「Diffusion-weighted MR Imaging: Basic Principles and Clinical Applications」
拡散MRI の基礎と臨床
滋賀医科大学 井藤隆太
4月18日(土)13:50~14:50(502)
64th.Radiation Imaging Section/第64回撮影部会テーマC(MR)
「Pursuing Better Imaging Techniques in Radiology: No.125, Diffusion Magnetic Resonance Imaging Technology」
ワークショップ-より良い撮影技術を求めて(その125)- 拡散MRIにおける撮影技術
4月18日(土)14:50~16:50(502)
1. Useful Tips of Distortions in Diffusion-weighted Image
拡散強調画像の歪みについて
長野市民病院 小林正人
2. Influence of the Imaging Parameters on the ADC Mesurement
撮像パラメータがADC 測定に与える影響について
GEヘルスケア・ジャパン(株) 尾崎正則
3. DWI Biexponential Signal Analysis and Clinical Application
biexponential 信号解析と臨床応用
広島大学病院 田村隆行
4. Diffusional Kurtosis Imaging(DKI):The Basics and Clinical Application
拡散尖度画像法:基礎と臨床応用
順天堂大学医学部附属順天堂医院 福永一星
今回のJSRTの企画は、「拡散MRI」をテーマに専門講座、教育講演、撮影部会の三本立てで約4時間、原理、基礎から臨床まで拡散MRIについて学べます。長時間のため集中力が必要ですが、この貴重な機会を逃す手はありません。
■4月19日(日)
【入門・MRI】
[JSRT]Basic Lecture 8(Patient Safety2:MR)/入門講座8(医療安全2:MR)
「Artifact in MRI」 MRIのアーチファクト
GEヘルスケア・ジャパン(株) 尾崎正則
4月19日(日)8:00~8:45(502)
MRIのアーチファクトは臨床において、いつも悩まされる課題で原因と対策はきっちり押さえておく必要があります。MRI入門者にとって非常に為になる講座となると思います。
【上級・MRI】
[JSRT]MR Head (tractography)/MR検査頭部(トラクトグラフィ)
370 Tractography of the Pyramidal Tract Using Q-ball Imaging and Multi-band EPI
東京大学医学部附属病院 鈴木雄一
4月19日(日)10:20~11:10
Tractographyにおける撮像時間の長さの問題をMulti-band EPIという新しい技術で短縮させたときにQ-ball Imagingへどのような影響をおよぼすか調べた発表です。crossing-fiberへの解決手法として色々な取り組みが試みられていますが、この方法が最適解なのでしょうか。注目していくべき発表です。
【上級・MRI】
[JSRT]Applied Technology Seminar13/技術活用セミナー13(ImageJ:MR)
「Usage Examples of ImageJ for MRI Research」MRIを使用した研究におけるImageJの利用
シーメンス・ジャパン(株) 今井 広
4月19日(日)12:00~12:50(502)
研究をする際にかかせないツールとしてImageJが挙げられます。ただ、各種のプラグインや独自開発が可能など、非常に奥が深く、使いこなすにはなかなかハードルが高いのも事実です。私自身も非常に楽しみな講演です。
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