http://www.siemens.co.jp/ITEM2016
Angiography & Interventional X-ray
さらなる画質の向上と被ばく量低減を実現するため、同社の誇るコーンビームCT技術が進化した「syngo DynaCT Micro」と「syngo DynaCT SMART」が搭載。高解像度の3D画像の提供やアーチファクトの除去によってより高い精度の診断を可能にする。血管内治療の面では、より鮮明なDSAロードマップを容易に作成するCLEARmatch/CLEARmap機能が円滑なインターベンションをサポート。一方で、DSA撮影回数を抑制する効果のある4Dイメージング技術により、低被ばくへの配慮も欠かさない。また、マルチスライスCTで取り込んだ画像をアンギオ画像にレジストレーションする機能も装備されている。
テーブルサイドに設置されているジョイスティックの操作画面が検査室内モニタに統合されるインターフェイス「Heads Up Display」や3D撮影アシスト機能「3D Wizard」はこのような高機能装置をスムーズに使いこなすための助けとなる。3Dアプリケーション操作の簡易化によって検査時間の短縮や、撮影の標準化を図り、患者負担の軽減をすることが狙いだ。さらに、“syngo CTO Guidance”“syngo EVAR Guidance”などの新しいアプリケーションが搭載され、より臨床価値の高い装置として有用な領域が広がりつつある。
syngo EVAR Guidance画面
CT
今年のECRでデビューし、最大の注目を集めたという本製品。小型X線管であるStraton管球の改良版が搭載され、従前のものより、30%程高出力になり、70~140kVまで10kV間隔で電圧が設定できるようになっている。加えて最近のトレンドであるLow kVイメージングやX線スペクトルを変調したスキャンなども可能となっている。また画期的な試みとして、ガントリー操作にタッチパネルを採用し、より簡便に操作できる点もあげられる。
臨床応用として、スキャン時間の短さが求められる小児科領域や画質を維持しながら低被ばくが必須の肺がん検診、また簡単かつ高速なワークフローが要求される救急現場などでその臨床応用が期待されている。詳細は本誌2016年5月号、中根 淳氏の2016ECR見聞録を参照されたい(*薬事未承認)。
超音波
X線
外科用X線撮影装置「Cios Family」は、全シリーズに共通するCアームの内径の広さを活かし、患者と装置との空間を広く保つことができ、Cアームが回転しやすく、清潔環境を保つ。また、動作方向に併せて色分けされたロック方式により、右往左往することなく操作が可能。術者と操作者の意思疎通を容易にし、快適なワークフローを実現する。
機動性を追求したコンパクトな一般整形外科向けの「Cios Select」、一般整形外科だけでなく、脊椎・脊髄外科領域にも対応するハイエンド製品「Cios Fusion」が新たに登場した。低被ばくと高画質化を自動で行う「IDEAL」や被ばく低減プログラム「CARE」を装備するほか、操作性にも優れた製品である。
今回のブースではCios Selectが展示された。コンパクトな作りでCios Familyの中でも機動性と運用性に優れ、様々なオペ室のニーズに対応した製品だ。アームをどんな角度にしても不用意に動くことはなく、術中に装置が傾いたり、不安定になる心配もいらない。
MRI
PETCT
PET/MR
本製品は、MRIとPETのそれぞれの長所を組み合わせ、一度で全身を撮像し、形態診断と機能診断を同時に行える診断装置だ。
それぞれの撮像した画像を重ね合わせることができる診断装置であり、より精査をおこなうことができる。今まではMRIとPETの2種類の検査を別々に行ったり、片方の検査しか行わなかった場合と比較すると、よりがんの早期発見や早期治療に貢献できる。
また同製品は1回の検査で全身撮影を可能にしてるので、転移も発見可能であり、患者にとっても優しい装置といえる。
先日発表された、(医)博愛会相良病院と同社は、Biograph mMRを本年9月に納入することで合意したというュースリリースの(は記憶に新しい。これは患者の負担軽減や乳がん検査などの精度向上が期待され、 2015年4月に締結した先進的な女性医療センターの設立・運営に関するパートナーシップの一環だという。
すでに、本製品は、世界で80台以上の受注があり、臨床的有用性の高さを物語っているといえるだろう。
画像ITソリューション
世界中で導入されている同社の画像診断装置から収集されるビッグデータを基に分析結果などのフィードバックを行うことで、医療施設の業務効率改善に貢献する情報を提供する医用クラウドサービスである。
線量情報管理や利用状況分析ではビッグデータの活用により、自施設と外部との状況や数値目標の比較が可能になり、明確な改善を検討しやすくなった。また、 放射線量の線量情報の結果から画質と被ばくのバランスを考慮し、プロトコルを見直せるようになった。将来的には、ビッグデータを活用した最適なプロトコル の提案が行えるよう開発がすすめられている。
さらに特筆すべき点は、シーメンス以外のメーカにも対応可能であるという点あり、これはシーメンスだけの独創的なクラウドサービスといえる。
患者のパーソナルデータを取り扱うにあたっての安全対策も万全である。teamplayでは分析に不要な個人情報の利用レベルをコントロールし、データのプライバシーを保護する。また、クラウド環境にはMicrosoft Azure™を採用しており、最新のセキュリティシステムにより、セキュリティ侵害や悪意のあるアクセスからデータを安全に保護することが可能だ。
マンモグラフィ
超音波
ITEM2016 シーメンスヘルスケア ブースインフォメーション
ブースNo.435
●展示情報
シーメンスのイノベーションから生み出した製品群とソリューションを体感できるよう、多くの新
しい製品や技術の展示を行っている。
また、ブース全体を使ったLEDパネルの演出により、シーメンスのDNAともいえるイノベーションは、決して個々に独立したものではなく、すべてが1つの流れとなって、より多くの人々のQOL向上というゴールへつながることを表現している。
新たなバリューで、医療の将来を創造する
シーメンスは、医療に携わる方々に最高レベルのバリュー(価値)を提供し、真に信頼されるパートナーになることを目指している。そのために、シーメンスのDNAともいえるイノベーションを通じ、患者ケアの質を高めるだけでなく、ワークフローの改善による生産性の向上や、財務面においても貢献できるソリューションの提供を行い、医療機関の経営までもサポートしていく。
新型アプリケーション搭載により、検査の質と効率を向上するフルデジタル3T MR「I MAGNETOM Skyra」
シーメンスフラッグシップである3T MRIシステムが、デザインを新たに展示される。ソフトウェアバージョンE11を搭載することによって、数々のイノベーションを発信してきたMAGNETOM Skyraは、全ての領域におけるMRI検査の質を向上し、運用面においても高いパフォーマンスを発揮する。また、SMS
(Simultaneous Multi Slice)技術など、頭部検査における新しいテクノロジーも発表し、今後さらなる期待がよせられている。
MAGNETOM Skyra
高画質、検査効率、コスト効率を追求した次世代のPET・CTシステム「Biograph Horizon」
Hi-Rez LSO検出器の採用に加え、TOF(Time-of-Flight)テクノロジーや高速の画像再構成エンジンを搭載し、描出される高分解能PET画像により、高い定量性・再現性をもたらすPET・CTシステム。130cmのコンパクトなショートガントリ設計で、被検者の精神的な負担を軽減する。また、電力の消費を抑えトラブルを未然に防ぐ機能も搭載しており、運用コストの削減も実現する。
Biograph Horizon
●セミナー情報
◆ランチョンセミナー10〔Computed Tomography〕
yes,DS!実臨床でのPersonalized Low Doseの実践
日時:2016年4月15日(金) 12:00~12:50
会場:パシフィコ横浜 アネックスホール F205+206
司会:杉村和朗先生(神戸大学大学院医学研究科 内科系講座放射線医学分野)
講演Ⅰ:佐藤修平先生(岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 放射線医学)
講演Ⅱ:髙橋 哲先生(神戸大学大学院医学研究科 内科系講座放射線医学分野)
◆ランチョンセミナー14〔Magnetic Resonance〕
The Munich Experience with Siemens Biograph mMR
日時:2016年4月16日(土) 12:00~12:50
会場:パシフィコ横浜 会議センター 303
司会:玉木長良先生(北海道大学大学院医学研究科)
講演:Prof.Dr.med.Markus Schwaiger
(Director of Department of NuclearMedicine,Technische UniversitätMunchen,Münich,Germany)