※2016年注目演題では、演題の専門性を評価基準とし、「甘口・中辛・辛口・激辛」の4段階の目安を先生方につけていただきました。甘口が一番やさしい、わかりやすい演題でございます。辛くなるに従い、より高度化された演題となります。
JRC2016 「あの人に教えたい!オススメ演題」について
松原礼明先生(東京女子医科大学)にお答えいただきました。
■4月14日
【中辛、放射線治療】:炭素線治療施設の訪問調査の試み
[JSMP] 放射線治療(粒子)2 O-039
4月14日(木) 13:50-14:40 場所:419
“Trial of on-site audit for carbon ion radiotherapy facilities”
水野秀之(放医研)
炭素線施設の治療品質を保障する施設認定制度のための訪問調査の報告です。このような制度を創設できるのも日本が世界で唯一、複数の炭素線治療施設が稼働している国だからですが、どのように取組まれているのか興味深いですし、この制度をぜひ世界基準にまで昇華させてほしいと期待します。
■4月15日
【中辛、統計学】:すべての研究者が理解しておきたい統計学
[JSMP] 早朝教育講演1
4月15日(金) 8:15-8:55 場所:418+419
“ベイズ推定の基礎”
古徳純一(帝京大学)
医学でも医学物理学でも統計学は必須ですが、その基礎の講演ということで知識の吸収と定着を狙って聴講したいです。
【甘口、その他】:やっぱり気になる科研費
[JSMP-JSRT合同企画] 科研費獲得合同セミナー
4月15日(金) 9:00-10:30 場所:414+415
“科学研究補助金 細目「医学部物理学・放射線技術学」に採択されるために”
1.Outline of Grants-in-Aid for Scientific Research(KAKENHI) 鈴木慰人(文科省)
2.How to prepare the application form for KAKENHI -From the viewpoint of an ex-primary judge 有村秀孝(九大)
3.Toward a research grant application – from my experience -橘 英伸(国がん)
4.The survey results for the acquisition of grants-in-Aid 小泉雅彦(阪大)
5.An attitude to obtain grants-in-aid by a young researcher 林 直樹(藤田衛大)
6.Apply the JSPS KAKENHI at a private clinic 辰己大作(都島病院)
色々な人の経験を聞いて次回の申請に反映させたいです。また研究機関以外の方々の話も興味があります。
【激辛、治療MRI装置】:刺激的なタイトル、最新鋭の機器紹介
[JSMP] 特別講演2
4月15日(金) 14:40-15:30 場所:503
“Integrated MRI-Linacs: A new weapon in the battle against cancer”
Paul Keall(Univ. of Sydney, Australia)
ついに時代はここまで来たか、と思わせるMRI搭載リニアック装置に関する特別講演です。画像誘導による高精度治療の上をいく、MRIで腫瘍位置の常時モニターによる治療です。タイトルもカッコイイです。
■4月16日
【中辛、放射線治療】:近赤外光を使った新しい測定
[JSMP] 放射線治療(光子・電子)12 O-118
4月16日(土) 10:00-10:50 場所:418
“Study of measurement method of bio-information using near infrared radiation”
西尾禎治(広大)
近赤外光は非侵襲的にある程度の深さまでの体内情報を反映すると期待されますが、それをどのように応用しようとされているのか興味深いです。
【辛口、加速器】:未来の超コンパクト治療用粒子線加速器?
[JSMP] ランチタイムレクチャー2
4月16日(土) 12:00-12:50 場所:418+419
“レーザー駆動粒子加速とその医療応用への可能性”
福田祐仁(JAEA)
現在の粒子線加速器は高周波電場によってイオンを加速していますが、本公演はレーザーによる相対論的プラズマを利用した全く新しい次世代の粒子線加速器の研究紹介です。どんな原理が下敷きになっているのか、どのくらいの実現性があるのか、現行の加速器よりもどのようなメリットがあるのか、興味が尽きません。
【甘口、その他】:医学物理士を目指す方へ
[JSMP企画] 医学物理士認定機構
4月16日(土) 13:00-14:00 場所:419
“医学物理士の国家資格化の活動についての説明会”
唐澤久美子(東京女子医大)
医学物理士が国家資格の一つになるよう、我が東京女子医大の唐澤久美子先生が中心の一人となって精力的に活動されています。患者さんにとっては安心な治療品質の担保のため、物理士にとっては自らの将来のポストのため、今後の動向が気になります。
■4月17日
【辛口、画像解析】:習得しておきたい画像解析技術の教育講演
[JSMP] 早朝教育講演3
4月17日(日) 8:15-8:55 場所:418+419
“定量的病理診断に向けたデジタルカラー画像解析技術”
山口雅浩(東工大)
デジタルカラー画像は一目で定性的には理解できるメリットがある反面、扱い方を知らないと定量的解析ができません。カラー画像解析とその応用のノウハウを吸収したいです。
【中辛、シミュレーション計算】: 使いこなしたいモンテカルロ計算
[JSMP] The 111th JSMPシンポジウム
4月17日(日) 13:00-14:40 場所:418+419
1.Application of Monte Carlo simulation in photon radiation therapy 大野 剛(熊大)
2.Particle therapy 歳藤利行(名古屋陽子線)
3.Monte Carlo simulation in nuclear medicine 藤淵俊王(九大)
4.Dose evaluation of X-ray CT using Monte Carlo simulation and introduction of WAZA-ARI古場裕介(放医研)
最早必須のツールとなったシミュレーション計算の医学物理応用に関するシンポジウムです。個人的にはこれまで本格的なシミュレーション計算をした経験がないので、この機会にモンテカルロ計算に手を出せるように勉強したいです。