https://www.philips.co.jp/healthcare/about/events-calendar/item-2018
超音波
フィリップスは同社の超音波診断装置「EPIQ7/5Evolution 4.0」と「Affiniti 70 Continuum 2.0」に対応した、「eL18-4 PureWave リニアトランスジューサ」「AI Breast機能」の販売を3月から開始した。
乳がん検診において、40歳以上の女性に対し、マンモグラフィー(乳房X線撮影)が推奨されているが、その受診者のおよそ40%が高濃度乳房に分類され、特に40代が高濃度乳房の割合が高いと推定されている。つまり、乳がん罹患率は40代後半でピークを迎えるだけに、乳房超音波診断の期待は高い。
そこで、同社のAI Breast機能は、乳房スクリーニング検査のワークフローを効率化させることで検査時間を短縮し、検査の客観性を持たせることを目的に開発されたという。同時に販売されるeL18-4 PureWave リニアトランスジューサは、乳房のみならず、甲状腺、血管、腹部、胎児、整形領域など様々な部位に対応した製品だ。浅部から深部まで均一かつハイクオリティな画像を提供できるとしている。
eL18-4 PureWave リニアトランスジューサの主な特長は、「1本のトランスジューサーで幅広い部位の検査に対応できる」「微細な血流を高感度で評価できる」「エラストグラフィ搭載」など。エラストグラフィにより、高感度のstrain imagingを得るために外部からの圧迫を必要とせず、様々な部位で組織の相対的剛性を評価する際に使うことを可能とした。
MRI
フィリップスは検査時間を50%短縮させるプラットフォームを搭載したMRI「Ingenia Elition 3.0T」(インジニアエリシオン3.0テスラ)を4月に発売開始した。新製品のコンセプトは、「確信が持てる画像診断、さらなる高速化の実現、検査ストレスからの開放」というもの。「2025年までに30億の人々の生活を向上させる」というビジョンを掲げる同社が自信を持って開発したことが伺える。
さて、新製品の特長は3つ。前述の製品コンセプトにうたわれた内容だ。
1つ目の「確信が持てる画像診断」とは、信号低下の軽減と短時間撮影の実現とともに、高空間分解能撮像時のブラーリング低減を可能とした。従来製品に比べ、60%の空間分解能の向上、70%の拡散強調画像のコントラスト分解能の向上を実現させた。
2つ目の「さらなる高速化の実現」とは、同社が誇る20年の実績を持つSENSEとCompressed sensingを統合させた次世代の高速撮像技術Compressed SENSEにより、50%以上の高速化を遂げたとしている。解剖情報などデータサンプリングに正確性と効率性をもたらし、高次元に短時間撮影と高空間分解能の2つを備えた。
3つ目の「検査ストレスからの開放」とは、寝台上の快適性を追求したComfortPlus、検査進行のガイダンスを実施するAutoVoice、静音及び画質の最適バランスを可能としたComforTone、さらに撮像と連動した映像システムIn-bore Solutionに基づき、患者の様々なストレスを軽減させることを実現させた。つまり、再撮像の減少につながるとしている。