MAGNETOM Free.Starはさまざまなデジタル技術の搭載により、TCO(Total Cost of Ownership)削減と1.5テスラMRIに匹敵する高画質を実現するとともに、高磁場では困難であった部位の臨床応用を可能にする、これまでにない低磁場MRIで、より多くの患者さんや検査を受ける方に質の高い医療を提供することができる。開口径60cmの最軽量※のMRI装置で、2021年11月に発売したオープンボアのHigh-V MRI「MAGNETOM Free.Max」と同等の機能を持つ。
この0.55テスラMRIの製品カテゴリーとして名付けられたHigh-Vには、高いバリューを提供するという意味が込められており、これまでの常識を覆す「高画質」、「撮像時間の短縮※」を実現している。
■MAGNETOM Free.Star の特長
MRI 導入の経済性と設置の柔軟性を向上
MAGNETOM Free.Star は、1.5 テスラと比較してMRI の導入・設置にかかるコストをはじめとする全体的な経済性の改善により、収益性の高い経営の推進に貢献します。例えば、最もコンパクトなサイズ設計※を実現し、設置の利便性を高めるとともに、ライフサイクルコストを大幅に削減するための数々のイノベーションを採用している。
• 装置総重量 3.1t 未満(最軽量※)
• 総設置面積 24 m²
• 搬入経路高 2m 未満
•独自のDryCool テクノロジーにより、使用液体ヘリウムは わずか 0.7 リットル
• sealed-for-life マグネット設計により、液体ヘリウムの補充が不要
• クエンチパイプが不要なため、設置の柔軟性が向上し、設置コスト
が低減
操作者を複雑なオペレーションから解放
これまでの製品に導入してきた、AI 技術を用いて開発された最新のアプリケーションを搭載しており、操作者の経験レベル、被検者の状況、検査数に関係なく、高画質を一貫して安定的に提供する。
• myExam Autopilot(マイイグザム オートパイロット)
操作者のスキルレベルに依存せず、ボタンをワンクリックするだけで頭部、脊椎、肩、膝のルーチンMRI 検査を実行でき、一貫した検査結果を提供する。
• myExam Companion(マイイグザム コンパニオン)
デジタル化とAI 技術により、膨大なデータを専門知識として統合し、被検者ごとにカスタマイズされた検査支援を提供する。
• BioMatrix Select&GO(バイオマトリックス セレクトセレクト &ゴー)
検査に必要な情報を簡単に確認し、ワンタッチで撮像目的部位へのポジショニングが可能となる。ポジショニングにかかる時間を30%短縮※し、スループットが向上する。
左:ルーチン検査画像、
右:Deep Resolve による再構成画像
デジタルと新しい磁場強度0.55 テスラの融合
デジタル化により高画質と撮像時間の短縮を実現するべく、画像再構成にAI 技術を用いて開発されたのがDeep Resolve(ディープ・レゾルブ)である。
Deep Resolve は、ディープラーニング(深層学習)とターゲットデノイジング(ノイズの標的除去)により画像のノイズ除去や撮像した画像を高分解能化することで、高品質な画像の取得と撮影時間の短縮※を可能にします。検査精度やワークフローの向上のほか、被検者の快適性や質の高い医療へのアクセス向上が期待される。
インプラントイメージング
人口統計の変化に伴い、金属インプラントを挿入した被検者のMRI 検査はますます増加している。MAGNETOM Free.Star の新しい磁場強度0.55 テスラは金属アーチファクトの低減につながるため、インプラントイメージングにも有用である。
ルーチン検査においても高画質と撮像時間の短縮※を実現し、信頼性の高い診断に貢献する。
左:従来の MRI による金属インプラント画像
右:High-V MRI による金属インプラント画像
頭部領域のルーチン検査画像(合計検査時間:21:02 min)
整形領域のルーチン検査画像(合計検査時間:10:49 min)