【ITEM2024取材速報】バイエル薬品/MEDRAD® Centargo・Plus.Lung.Nodule・Cal.Liver.Lesion・Radimetrics・MEDRAD® MRXperion

2024.05.10

 検査から診断までをテーマに展開されたバイエル薬品の ブースでは、インジェクタやAI関連の製品情報を求めて、期間中1,000名を超える来場者で賑わった(図1)。
 アバターのエルちゃん(図2)による声掛けが⽬新しい展⽰ブースには多くの新しい試みが⾒られた。

図1
図2
図3

MEDRAD® Centargo

Centargoは、充実したオート機能や消耗品の設計によって、ワークフローの改善、利便性と経済性を追求した製品である。
会場には、5台のCentargoが設置され、エアマネジメントをはじめとする⼿動で⾏なっていた作業の⾃動化、⽣理⾷塩⽔ならびに造影剤バイアルのセット、インジェクタのタッチタイムの削減を体験することのみならず、その内の4台は線量管理システムRadimetricsのデモPCと接続されており、両製品を⼀緒に使⽤し、線量管理と造影剤検査情報を⼀次元管理する体験ができた(図4)。
ブース中央のパネルには、Centargoを使⽤するユーザー・検査を受ける患者さんのエクスペリエンス、検査情報のドキュメンテーション、バイエルのサポートメンテナンス体制、世界基準の品質管理や製品開発プロセスが紹介されていた。

図4
図5

管理医療機器 / 多相電動式造影剤注入装置
販売名:Centargo CT インジェクション システム
認証番号:302AABZX00091000

管理医療機器 / 造影剤用輸液セット
販売名:Centargo ディスポーザブルセット
認証番号:303AABZX00003000

フォトンカウンティングCTとCentargoが導入されている神戸大学での初期使用経験に関するランチョンセミナーが開催された

第83回日本医学放射線学会総会
ランチョンセミナー25

上腹部領域の造影CT ―最近の話題―

座長 小林 聡 先生
(金沢大学 医薬保健研究域医学系 放射線科学 教授)
演者 祖父江 慶太郎 先生
(神戸大学医学部附属病院放射線診断・IVR科 准教授)

Plus.Lung.Nodule

 胸部CT画像に対して読影を支援するためのROIや体積倍加時間(VDT)の計測値を表示するプログラム医療機器。造影でも非造影でも縦隔や肺門部のリンパ節の読影をサポートすることができる(図6)。

 追加機能のPlus.CXRは胸部、単純X線画像上の信号値を解析し、ROIを表示する読影支援ソフトウェアである。またCTRを自動計測することもできる。

図6

管理医療機器 / 汎用画像診断装置ワークステーション用プログラム
販売名:Plus.Lung.Nodule プラスラングノジュール
認証番号:301AGBZX00004000
製造販売業者:プラスマン合同会社

Cal.Liver.Lesion

標準的なEOB・プリモビスト造影MRI検査プロトコルで撮像された画像から、周囲と比べ信号値の異なる領域を自動抽出し、カラーマップを作成することで視認性向上を図るプログラム医療機器(図7)。

 CTよりも施設ごとの画質が異なるMRIで利用するため、購入に際しては、実際の施設画像データによる事前評価も可能。

図7

管理医療機器 / MR 装置ワークステーション用プログラム
販売名:画像解析ソフトウェア Cal.Liver.Lesion
認証番号:304AGBZX00095000
製造販売業者:株式会社HACARUS

Radimetrics(医療放射線情報一元管理システム)

 豊富な導入実績を誇るRadimetrics(図8)。線量管理に加え造影検査情報も一元的に管理が出来る“Total Dose Management”を訴求し、今回新たにCentargoとの接続事例をデモにより紹介。

 医療法改正により2020年4月から必須となったCT検査、血管造影検査及び核医学検査での被ばく線量の管理・記録とともに、造影検査情報の管理・記録を可能とすることで、これからの医療放射線検査の安全管理体制の構築を支援する。

図8

MEDRAD® MRXperion

 MRXperion MR インジェクション システムは、革新的テクノロジーを装備した、0.55〜7テスラMRIに対応したグローバルスタンダード製品である(図9)。効率的に造影検査を実施したいというニーズに応えることができる4つのオート機能がヘッドに備わっている。

①オート・アドバンス(Full Auto)
 インジェクタヘッドにシリンジ装着後、自動的にピストンがシリンジ先端まで前進

②オート・ロード(One Touch)
 注入プロトコルから生理食塩水の充填量を自動算出し、ワンタッチで自動的充填

③オート・プライム(One Touch)
 シリンジに接続したチューブ内のエアをワンタッチで自動排出

④オート・リトラクト(Full Auto)
 シリンジの取り外しに連動し、自動的にピストンが初期位置に戻る

図9

 安全性の面でも、空気誤注入を防止する「ピストンのオート制御」「ヘッドの傾きセンサー」「〔気泡除去確認〕承認ボタン」「マニュアルノブ」が備わっている。構造上、マニュアルノブを使用しない限り、シリンジをヘッドから取り外すまではピストンが後退することはない。

 また、通常の注入プロコトルとは別に、テスト注入用のプロトコルを設定できる「生食 テスト機能」を装備している(図10)。生食 テストの開始ボタンがヘッドに装備されているため、スタッフが検査室内で患者さんの手元を確認しながら実施できる(図11)。

図10
図11

 さらに、院内のさまざまなシステムとの連携により、患者情報と合わせた造影検査情報の管理やスタッフ間の共有、検査後の評価・検討をサポートしている。従来はマニュアルで行われていた記録・管理業務を自動化する装備で、Radimetricsとの連携により線量情報と造影検査情報の一元管理が可能になる(図12)。

図12

イメージングシステムインターフェース(ISI)

 シーメンス社との共同で、シーメンス製MRスキャナとMRXperionをオンライン上で連動させるISIを開発。これにより造影剤注入と撮像開始をMRスキャナのコンソールから行うことが可能。

※ シーメンス社製MRスキャナ専用の機能となります。
詳細はバイエルの営業担当者へお問い合わせください。

管理医療機器 / 多相電動式造影剤注入装置
販売名:MRXperion インジェクション システム
認証番号:230AABZX0001200

お問合わせサービスコール
0120-60-9094 24時間サービスコール対応

製造販売業者
バイエル薬品株式会社