帝人ファーマ、疾患啓発キャンペーンメディア発表会を開催

2025.02.17

 帝人ファーマ株式会社は1月27日、虎ノ門ヒルズフォーラム(東京都港区)にて、睡眠時無呼吸症候群に関する疾患啓発キャンペーンメディア発表会を開催した。

 はじめに酒井康文氏(同社営業統括部門営業企画・支援部門長)から本キャンペーン開催の背景が説明された。「睡眠時無呼吸症候群は睡眠時に起こる病気であるため患者本人では症状に気づきにくいという側面があり、日本における潜在患者数は940万人以上と報告されている。実際に、家族や知人からの勧めがあれば受診を検討するという人が4割を超えている。このような背景を踏まえ、睡眠時無呼吸症候群の正しい情報を広く伝えることを目的として本キャンペーンの開催に至った」と述べた。

酒井康文氏

 続いて、内村直尚氏(久留米大学学長)による睡眠時無呼吸症候群とそのリスクについての説明がなされた。日本人の3割は日中に眠気を感じていると言われ、その背景には睡眠障害が隠れている可能性がある。その1つである睡眠時無呼吸症候群は、高血圧、不整脈、脳卒中などと合併して発症する確率が高く、睡眠時無呼吸症候群による交通事故は各地で多発しており、社会問題としても知られている。内村氏は、適切な治療が将来の心血管イベントの発症を抑制することを強調し、医師と相談して適切な治療手段を選択することが大切だと語った。

内村直尚氏

 最後に平井 啓氏(大阪大学大学院人間科学研究科准教授)が「睡眠医療のための行動経済学」と題して講演した。平井氏は医療現場を行動経済学の観点から問題提起しおり、「患者は将来の利益より現在の利益を優先する傾向があり、全体像や将来のリスクを見据えて合理的判断を行うことができる家族・医療者としばしばすれ違いが起こる。特に睡眠時無呼吸症候群は治療に費用と長い期間がかかるためすれ違いが起こりやすい」と述べた。その上で、患者本人の利得に焦点を当てて説明をするなどの人間の心理を利用したすれ違いの解消方法を解説した。

平井 啓氏

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