イリモトメディカル、第3回イリモトメディカル画像セミナーを開催

2012.06.06
煎本正博氏
徳丸阿耶氏
森 墾氏
会場の様子
 (株)イリモトメディカルは6月4日、「にっぽんの…」(東京都千代田区)にて第3回イリモトメディカル画像セミナーを開催した。
 会の冒頭、煎本正博氏(同社代表取締役)が「本セミナーを通じて、皆さんと共に私自身が勉強したいと思っている。今後も、年に1回くらいはセミナーを開催し、より親睦を深めていきたい」と挨拶。その後、石井千佳子氏(小石川画像診断センター長)司会の元、「認知症と画像診断」をテーマに講演会が始まった。
 講演では、徳丸阿耶氏(東京都健康長寿医療センター放射線診断科)が「“認知症の画像診断―背景病理を踏まえて”」について発表。「認知症をきたす疾患は多岐にわたる。その中でも特に注意したいのがアルツハイマー病」と述べた上で、「早く正確な診断が、その後の治験、治療、介護、看護に密接に関わってくる。軽度認知機能障害(MCI)に踏み込んで診断しなければならない。現在、欧米や日本、豪州など、世界的に早期診断のためにMRをサロゲートマーカーとするべく、手作業、あるいはVBMを用いた統計解析での検討が進んでいる」などと解説した。
 次に、森 墾氏(東京大学大学院医学系研究科)が「知っておきたい認知症の画像診断:正常圧水頭症を見落とさないために」を講演。特発性正常圧水頭症の画像的着眼点を知ることを目的に、脳室、クモ膜下腔、その他の参考所見を例に挙げつつ、撮像法の勘ドコロとして「ルーチンこそ、3方向撮像を行うべき。またAVIM(症状記載なしのDESH)を拾う必要がある。脳室では、Evans index>0.3、脳梁角<90°、クモ膜下腔では高位円蓋部などを注意して読影する必要がある」と述べた。

 

●徳丸阿耶氏による講演

 

●森 墾氏による講演