GEヘルスケア・ジャパン、成長戦略説明会を開催 ~日本のお客様の声をグローバルに~

2013.04.10
川上 潤氏
松葉香子氏
浅野亜希子氏
 GEヘルスケア・ジャパン㈱は、4月8日、日本GE㈱会議室(東京都港区)において成長戦略説明会を開催した。2013国際医用画像総合展(ITEM in JRC 2013)への出展に向け、同社の成長戦略及び出展される新製品について発表した。
 まず、川上潤氏(同社代表取締役社長兼CEO)は、課題先進国である日本の医療課題解決に向けたイノベーション作りとして、「Silver to Gold」戦略を提唱した。同戦略では、今後一段と重要性が増す地域医療連携などに欠かせない「医療IT」を重点分野の1つに定め、超高齢化社会のニーズに応え、日本の医療を変革していく。また、川上氏は、日本をグローバルCenter of Excellence、すなわち日本発の製品を海外に向けて展開していくことを目指す。同社は、日野に自社工場を有し、日本の匠の技を日野ブランドと称し、世界へと発信していくねらいだ。同工場では、製造部門と技術部門が同居しており、両部門の相互連携により新製品の開発・製造がなされている。その成果の1つであるLOGIQ E9は、現在全世界で6,000台が稼働している。同社は4月1日(月)に新たな治療支援技術や検査工程改善機能などを搭載した「LOGIQ E9 with XDclear」を発売した。同製品はXDclear Transducerによるシングルクリスタル、高分解能とペネトレーションの両立がなされている。また、Fusion自動化と補正、検者と患者負担を軽減され、現場でのワークフロー改善が期待できるという。
 次に浅野亜希子氏(同社ヘルスケア統括本部DGS営業部)は、新製品Discovery IGS 730を発表した。同氏は、「同製品は、GEヘルスケア製多目的X線撮影装置の最上位機種にあたり、先進の血管内治療と外科手術を施工するハイブリッド手術室を設置予定の施設を主対象にしている。また同製品は、先進のレーザーガイド技術をもとに自動で任意の位置に自走可能な、高性能アンギオ装置だ。従来の床置き式と天吊り式のアンギオ装置の利点を統合し、高度化する低侵襲のインターベンションと低侵襲外科治療の両手技を、安全性を考慮し、かつ患者に優しい清潔な環境でサポートできる同製品は、ハイブリッド手術室での使用に適している」と述べた。
 最後に、松葉香子氏(同社ヘルスケアIT本部)は、新製品Universal Viewerを発表した。同製品は、日本の読影医の置かれた現状をもとに、読影効率の向上や読影医と臨床医の情報連携強化を目指して開発された高機能統合ビューワである。完全ウェブベースで、あらゆるユーザが1つのインターフェースを共有でき、医療従事者間でのシームレスな情報連携をサポートすることができる。その背景には、急増する国内読影医の負担がある。CTやMRIなどの撮影画像から読影レポートを作成する放射線科読影医。その数は国内で約5,700人と米国に比べて約5分の1、また人口100万人あたりの読影医数も平均約36人(米国に比べて約3割)と極めて少ないのが現状である。しかし、画像撮影装置のデジタル化や高機能化に伴い、2008年度の調査当時で読影医1人当たりの平均読影件数は年間約8,200件と、米国の2,700件と比較して約3倍となっている。そのような状況を踏まえて開発されたUniversal Viewerは、読影医の負担を軽減し、読影の効率とワークフローの改善に貢献する製品である。また、本製品も日本の開発チームによって開発された製品である。
 他にもMRIの最新機種であるBrivo MR355 Inspire 1.5Tが、中小規模病院やクリニック、健診センターを主対象に発売する。同製品は、患者への優しさと優れた機能性、高い経済性を融合された新製品である。
 また、CTについても国内開発・製造の臨床用CTの最新モデルを3機種同時発売する。今回発売するのは、最上位のDiscoveryシリーズと同じ先進の心臓撮像機能を搭載したOptima CT660 Discovery Edition。ならびに新たなコンセプトをもとに、患者さんへの優しさや幅広い臨床応用、優れた経済性をさらに追及した「Optima CT Advance」シリーズ2機種である。
 上記の商品は、近く行われるITEM2013の展示ブースに出展される。足を運ばれてみてはいかがだろうか。