東芝メディカルシステムズブースでは、位置決めアシスト機能「CardioLine」、乳房MRI関連技術、CSF Hydrodynamicsについての展示が行われた。
・CardioLine
心臓撮像において独自の磁気共鳴技術による位置決めアシスト機能。従来必要だった複数の位置決め用の息止め撮像を不要とし、1回の息止め撮像で心臓の基本6断面の位置決めが終了するため、患者の負担を大きく軽減する。従来法では連鎖的技法で手間暇がかかるのに対し、「CardioLine」では1.5秒で断面をアシストするので、誰でも素早く欲しい断面をスキャンすることが可能。また、ワンボタンで位置決めが行えるため、検査時間と設定の難しさという課題を見事にクリアした機能となっている。
・乳房MRI関連
乳房MRIにおいて、Dynamic画像の診断能を向上させるため、専用コイルである「ブレストSPEEDER」により乳房形状にコイルを合わせ高SNRを実現。当たりが柔らかく、体型に合わせた調整が可能となっている。また、3Dアプリケーション「Quick 3D’s」では、2つの脂肪抑制パルスを組み合わせる脂肪抑制法により、空間分解能と時間分解能を両立した。
・CSF Hydrodynamics
「世界で注目されるTime-SLIP」、「蓄積されるエビデンス」、「新治験への期待」の3つをコンセプトに掲げており、特に治療可能な認知症として、突発性正常圧水頭症(iNPH)が注目されている。同社によって開発されたTime-SLIP法により造影剤を介さず、直接ありのままの動態を可視化することができる。今後は病態把握、予測や正常生理解明への期待がかかっている。