ITヘルスケア学会 移動体通信端末の医療応用に関する分科会は7月17日に、
TFT東京ファッションタウン(東京都江東区)にて、モバイルヘルスシンポジウム2014を開催した。
小暮祐一氏
シンポジウム開催にあたり、小暮祐一氏(青森公立大学経営経済学部)を招き講演が行われた。本講演では、Google社のウェアラブルデバイスGoogle Glassについて、その概要や機能について解説を行うとともに、ヘルスケア分野への活用の可能性が語られた。
小暮氏はスマートフォンの現状と将来性について触れ、「現代では多くの場面でスマートフォンのネットワークを通じて、クラウドに情報が蓄積されるというような環境が構築されている」と語った。そのスマートフォンと連携させて活用する新たなデバイスとして、メガネ型のウェアラブルデバイス「Google Glass」について解説。小暮氏はGoogle Glassについて、「スマートフォンのように、アプリケーションを活用することで様々な分野に応用が可能になる」と述べ期待を寄せていた。
また、メガネフレームが交換可能という点から、生体情報センサーを備えたGoogle Glass準拠のメガネフレームの開発など、フレーム(ハードウェア)自体の応用性についても触れた。
その中で、小暮氏が期待できると語ったのが、Google Glassと相性の良いAR(拡張現実)分野での応用であった。医療分野においては、Google Glassの持つ顔認識機能と電子カルテデータを連携させることで、対面の患者の過去の病歴や治療履歴、投薬情報などをAR的に視野に表示させながらの診察を行えるようになるのではないかと展望を語った。また、Google Glassでバーコードなどを認識させ、指示通りの投薬を間違いのないように確実に行えるような可能性もある。これらの技術に更に音声感情認識技術を組み込めば、「患者の声から病気を判断できるようになること日も来るかもしれない」と述べた。
Google Glassは日本ではまだ発売されていないものの、これらを含めたウェアラブルデバイスのヘルスケア分野への応用の可能性を語り、本講演を締めくくった。
Google Glassは日本ではまだ発売されていないものの、これらを含めたウェアラブルデバイスのヘルスケア分野への応用の可能性を語り、本講演を締めくくった。