奥野太郎氏(同社代表取締役社長)
木下良正氏(宗像水光会総合病院)
西山 光氏(愛媛大学医学部附属病院)
高橋沙奈江氏(杏林大学医学部付属病院)
大西宏之氏(神戸循環器クリニック)
金城一史氏(豊見城中央病院)
阪本 剛氏(同社マーケティング部)
大屋光司氏(梶川病院)
奥中雄策氏(ベルランド総合病院)
阿部 駿氏(平鹿総合病院)
坂倉徳哉氏(名古屋ハートセンター)
堀内哲也氏(同社開発部)
(株)AZEは2015年5月30日、東京国際フォーラム(東京都千代田区)において「AZE展2015」を開催した。AZE展は、ワークステーションを使用した画像(解析を含む)の臨床的な有用性を高め、最良の画像を生み出すことを目的に開催されており、今回で6回目となる。
開催にあたり、奥野太郎氏(同社代表取締役社長)は「昨年9月にキヤノンマーケティングジャパングループに入り、大きな変化・経験があった。AZEが持つ個性や長所を損なうことなく,キヤノンブランドの信頼感、技術力、人材をそこに乗せて、新機能、基本性能の向上といった、より安心で価値を感じてもらえるような製品をつくっていきたい」と開会のあいさつを述べた。
当日は厳正な審査を通過した10作品のプレゼンテーションが行われ、最優秀賞・優秀賞・特別賞が選出された。
最優秀賞を受賞した木下良正氏は、「第4脳室血腫除去シミュレーション:SlidingThinSlabMIP法による最適穿頭部位の決定」という演題で、MIPによる中脳水道の最大径の正確な測定や回旋水平断面から直交断面の作成、穿頭部位の決定などが行える。さらに、ボリューム連動が容易で穿頭部位の確認と計測、血腫の摘出が可能だ。
優秀賞を受賞した西山 光氏は、「負荷心筋Dynamic CT PerfusionとCoronary CTAのfusion画像の有用性」と題したプレゼンテーションを行った。CT Perfusionは短時間、100cc以下の造影剤、低被曝量で検査可能であり、1度の検査で形態と虚血の情報が得られることでより詳細な責任病変の評価が可能となると説明、4D fusionにて心筋かん流の画像化にも成功しており、今後はDynamic CT Perfusionで心筋血流の定量評価を検討したいと述べた。
同じく優秀賞を受賞した、高橋沙奈江氏は、「CT検査における肺血流マップ(Lung Subtractionの有用性)」という演題を発表した。高コントラストの実現や微細病変のカラーマップでの識別といった有用性の高さ、通常検査の一環として施行可能でFOVの制限なしといった汎用性に優れている点について説明し、今後はPost processによる他のモダリティー検査を省略できる可能性を示唆し、より効果の高い治療戦略への応用を検討していくと語った。
特別賞を受賞した大西宏之氏は、「乳房再建腹直筋皮弁におけるCT細血管解析を用いた下腹壁動脈穿通枝の描出方法」と題したプレゼンテーションで、「従来乳房再建腹直筋皮弁において目的血管である穿通枝動脈の描出は、時間と労力を要していたが、CT細血管解析の自動追跡、マニュアルを利用することで短時間かつ鮮明な抽出が可能だ」と説明した。
同じく特別賞を受賞した金城一史氏は、「MICSにおける左内胸動脈走行の位置情報を支援する術前3Dイメージングについて」発表。早期社会復帰が可能な冠動脈バイパス術であるMICS-CABG手術において、ワークステーションを用いることで視認性に優れた3D画像が提供できると説明し、今後はRITA剥離の3D Viewを検討していくと述べた。
各入賞者のプレゼンテーション終了後,堀内哲也氏(同社開発部)によるワークステーションの最新情報と題して、開発中の被曝線量管理ツール(WIP)を紹介した。J-RIMEより提案された診断参考レベルを受け、今後は被曝線量のデータベース化と線量分布の評価・解析のニーズが増すと考えられており、AZEの線量管理ツールは自動的に体輪郭を抽出してSSDEを算出し線量情報を取得、データベース化する。今後は、従来の解析アプリケーションと併せて製品開発に力を入れていくと語った。
その後、座長に大友 邦氏(東京大学医学部附属病院)を迎え、望月純二氏(みなみ野ハートクリニック)による「AZE VirtualPlaceを用いた循環器領域におけるアプローチ」、梁川範幸氏(東千葉メディカルセンター)による「救急医療におけるワークステーションの活用」、南 学氏(筑波大学大学院)による「次世代のWorkstationに期待するもの」以上の3人による特別講演が行われた。
最後に、表彰式で総評を述べた審査委員長の似鳥俊明氏(杏林大学医学部)は,「過去の開催に比べて、プレゼンテーションの質が上がってきていると感じた。ワークステーションを使った診療支援の表現力に直結するので、さらに磨きをかけてほしい。AZE社などの装置メーカーの努力により実地医療に即したワークステーションが開発されており、それを現場の方が見事に応用している。開発側が思いもよらない使い方を紹介する発表もあり、そういった柔軟な考え方も必要だ」と締めくくった。
開催にあたり、奥野太郎氏(同社代表取締役社長)は「昨年9月にキヤノンマーケティングジャパングループに入り、大きな変化・経験があった。AZEが持つ個性や長所を損なうことなく,キヤノンブランドの信頼感、技術力、人材をそこに乗せて、新機能、基本性能の向上といった、より安心で価値を感じてもらえるような製品をつくっていきたい」と開会のあいさつを述べた。
当日は厳正な審査を通過した10作品のプレゼンテーションが行われ、最優秀賞・優秀賞・特別賞が選出された。
最優秀賞を受賞した木下良正氏は、「第4脳室血腫除去シミュレーション:SlidingThinSlabMIP法による最適穿頭部位の決定」という演題で、MIPによる中脳水道の最大径の正確な測定や回旋水平断面から直交断面の作成、穿頭部位の決定などが行える。さらに、ボリューム連動が容易で穿頭部位の確認と計測、血腫の摘出が可能だ。
優秀賞を受賞した西山 光氏は、「負荷心筋Dynamic CT PerfusionとCoronary CTAのfusion画像の有用性」と題したプレゼンテーションを行った。CT Perfusionは短時間、100cc以下の造影剤、低被曝量で検査可能であり、1度の検査で形態と虚血の情報が得られることでより詳細な責任病変の評価が可能となると説明、4D fusionにて心筋かん流の画像化にも成功しており、今後はDynamic CT Perfusionで心筋血流の定量評価を検討したいと述べた。
同じく優秀賞を受賞した、高橋沙奈江氏は、「CT検査における肺血流マップ(Lung Subtractionの有用性)」という演題を発表した。高コントラストの実現や微細病変のカラーマップでの識別といった有用性の高さ、通常検査の一環として施行可能でFOVの制限なしといった汎用性に優れている点について説明し、今後はPost processによる他のモダリティー検査を省略できる可能性を示唆し、より効果の高い治療戦略への応用を検討していくと語った。
特別賞を受賞した大西宏之氏は、「乳房再建腹直筋皮弁におけるCT細血管解析を用いた下腹壁動脈穿通枝の描出方法」と題したプレゼンテーションで、「従来乳房再建腹直筋皮弁において目的血管である穿通枝動脈の描出は、時間と労力を要していたが、CT細血管解析の自動追跡、マニュアルを利用することで短時間かつ鮮明な抽出が可能だ」と説明した。
同じく特別賞を受賞した金城一史氏は、「MICSにおける左内胸動脈走行の位置情報を支援する術前3Dイメージングについて」発表。早期社会復帰が可能な冠動脈バイパス術であるMICS-CABG手術において、ワークステーションを用いることで視認性に優れた3D画像が提供できると説明し、今後はRITA剥離の3D Viewを検討していくと述べた。
各入賞者のプレゼンテーション終了後,堀内哲也氏(同社開発部)によるワークステーションの最新情報と題して、開発中の被曝線量管理ツール(WIP)を紹介した。J-RIMEより提案された診断参考レベルを受け、今後は被曝線量のデータベース化と線量分布の評価・解析のニーズが増すと考えられており、AZEの線量管理ツールは自動的に体輪郭を抽出してSSDEを算出し線量情報を取得、データベース化する。今後は、従来の解析アプリケーションと併せて製品開発に力を入れていくと語った。
その後、座長に大友 邦氏(東京大学医学部附属病院)を迎え、望月純二氏(みなみ野ハートクリニック)による「AZE VirtualPlaceを用いた循環器領域におけるアプローチ」、梁川範幸氏(東千葉メディカルセンター)による「救急医療におけるワークステーションの活用」、南 学氏(筑波大学大学院)による「次世代のWorkstationに期待するもの」以上の3人による特別講演が行われた。
最後に、表彰式で総評を述べた審査委員長の似鳥俊明氏(杏林大学医学部)は,「過去の開催に比べて、プレゼンテーションの質が上がってきていると感じた。ワークステーションを使った診療支援の表現力に直結するので、さらに磨きをかけてほしい。AZE社などの装置メーカーの努力により実地医療に即したワークステーションが開発されており、それを現場の方が見事に応用している。開発側が思いもよらない使い方を紹介する発表もあり、そういった柔軟な考え方も必要だ」と締めくくった。
AZE展2015入賞作品
最優秀賞
「第4脳室血腫除去シミュレーション:SlidingThinSlabMIP法による最適穿頭部位の決定」
木下良正(宗像水光会総合病院)
優秀賞
「負荷心筋Dynamic CT PerfusionとCoronary CTAのfusion画像の有用性」
西山 光(愛媛大学医学部附属病院)
優秀賞
「CT検査における肺血流マップ(Lung Subtractionの有用性)」
高橋沙奈江(杏林大学医学部付属病院)
特別賞
「乳房再建腹直筋皮弁におけるCT細血管解析を用いた下腹壁動脈穿通枝の描出方法」
大西宏之(神戸循環器クリニック)
特別賞
「MICSにおける左内胸動脈走行の位置情報を支援する術前3Dイメージングについて」
金城一史(豊見城中央病院)
入賞
「”血管表示下仮想気管支内視鏡画像”肺野末梢性病巣に対する経気管支肺生検(TBLB)の支援画像」
阪本剛(同社マーケティング部)
「椎骨動脈解離の評価に役立つBPAS画像の3次元化を利用したFusion画像」
大屋光司(翠清会梶川病院)
「胸腔鏡補助下手術において深部微小肺病変部の術中の位置特定に仮想気管支鏡ナビゲーションが有用だった1例」
奥中雄策(ベルランド総合病院)
「歯科解析を使用した曲面部位へのCPR画像の有用性」
阿部 駿(平鹿総合病院)
「心臓CTによる冠動脈支配灌流領域の定量評価の有効な活用法」
坂倉徳哉(名古屋ハートセンター)