富士フイルム、タブレット型超音波画像診断装置新製品発表会を開催

2016.04.11
後藤禎一氏
早川利郎氏
 富士フイルム(株)は、4月7日(木)、東京ミッドタウン(東京都港区)にてタブレット型超音波画像診断装置新製品発表会を開催した。
 まず、後藤禎一氏(富士フイルム執行役員メディカルシステム事業部長)が、同社の超音波事業の取り組みを紹介した。同社はX線画像診断装置等の分野はもちろん、「医療IT」「内視鏡」「IVD(In Vitro Diagnosis)」「超音波」により一層注力し市場拡大を狙っている。年々、超音波事業での売り上げは伸びており、現在では携帯型超音波市場で世界シェア第2位を誇る。今後、診断市場のみならず、POC(Point Of Care)市場への進出も積極的に図り、「他社が参入していない市場にも挑戦することで、利益水準を保ちつつ事業規模の拡大を目指す」と、後藤氏は語った。「世界はひとつずつ変えることができる」と、同社のコンセプトを掲げて紹介を締めた。
 次に、早川利郎氏(富士フイルム執行役員R&D統括本部メディカルシステム開発センター長)が、今回の新製品「SonoSite iViz」について説明。1999年に世界初の携帯型超音波装置を発売して以来、手術室、ICU、救急現場などで超音波事業をひろげてきた同社が発売した同製品「SonoSite iViz」は、「携帯する」「共有する」「診断する」ことで、迅速な検査が可能。Bモードに加え、Mモードやカラードプラモードにも対応しており、どのような場面でも詳細な診断へ繋がる検査が施行できる。さらに、わずか520gという小型でありながら140万画素の高精細な画像を提供する。
 続けて、組合立諏訪中央病院での同製品使用例がビデオ上映され、最後に機器展示が行われた。実際に同製品を手にとってみると、片手でも持ちやすいようにタブレットに取っ手が付いており、プローブを走査しながらでもタブレットを持つ手でゲインの調整等が可能。画面表示も分かりやすく、使い勝手がよいため、今後の救急や在宅診療の現場での活躍が期待できる。

 
                        機器展示の様子