立石敏樹氏
フクダ電子
フォトロン
津坂昌利氏
AZE
フィリップス
牛尾哲敏氏
小林隆幸氏
7月30日(土)、31日(日)の2日間にわたり、3DPACS研究会夏季セミナー2016が済生会川口総合病院(埼玉県川口市)にて開催された。本セミナー参加で、日本X線CT専門技師や、肺がんCT検診認定技師、日本救急撮影認定技師、医療情報技師、医用画像情報専門技師の更新単位を取得できる。
まず、本セミナーの代表世話人である立石敏樹氏(国立病院機構山形病院)より開会の挨拶があり、「今回のセミナーは2日間開催という初の試み。また、診療放射線技師の認定資格として『画像等手術支援(Intelligent imaging)認定診療放射線技師』が今年度より設けられたこともあり、診療放射線技師が医師らにとって有用な3D画像を作成できるよう、必要な知識などを得られるセミナーとしました」と、述べた。
1日目には「3D作成のための基礎知識」とし、第1部では、立石敏樹氏座長のもとセッションが行われた。フクダ電子は「心臓検査のための心電図の知識」として、心電図の基礎を説明。心電図の歴史から心臓の構造と働き、検査時の注意点や心電図波形について解説した。検査時には、電極のつけ間違いに注意し、心電図波形の正常と異常の違いを把握しなければならないと述べた。次に、フォトロンより同社が提供する最新の解析ソフトとその立体形成への取り組みについて紹介があり、TAVIを支援する術前シミュレーションソフトウェア「3mensio」やIVUS/OCT解析ソフトウェア「CAAS IntraVascular」などについて説明。「3mensio」は、国内では慶応大学などをはじめ、世界のTAVIで著名な施設にも導入されており、TAVI専用ソフトウェアであるため設定なども簡単なことより医師自ら使用していることも多いという。また、同社は日本心臓血管3次元モデル研究会(J3D研究会)に協賛しており、3次元モデル作成にも力を入れている。
第2部では、津坂昌利氏(名古屋大学大学院医学系研究科)が座長を務めた。AZEは、コンピュータ技術の進化から医用画像のPC内での処理方法と3Dボリュームレンダリング技術について説明。画像拡大時の補間法には最近点補間法と線形補間法などがあり、それぞれに利点と欠点はあるが、同社は線形補間法を採用し滑らかな画像表示を実現している。また、心臓観察時によく用いるCPR法について、「Projected CPR法」「Stretched CPR法」「Straightened CPR法」それぞれを画像も提示しながら分かりやすく解説した。現在では幅広くボリュームレンダリング技術を応用した3D画像作成、解析などが行われているが、これらを効率的に行うには原理を理解し、応用できるかが作業の鍵であり、画像作成の目的を明確にし、可視化に向けた適切な手法とパラメータを設定することが必要であると述べ、同社の特許技術「PRISMA」も併せて紹介した。続けて、フィリップスはWS最新情報について説明。術前支援の画像として今よりさらに情報を伝えるアプローチとして3Dモデルを挙げた。STL変換エラー等の問題もあるが、3Dプリントの特性を理解しVRを作成することでエラーを回避できる。しかし、現状はコスト面で可能な領域が限定されるという。また、同社のスペクトラルCTについても述べ、この新しい形のDual Energy CTにより造影剤のCT値のコントロールができるため、3D領域においては広範囲での活用が期待できると説明した。
最後に、牛尾哲敏氏(滋賀医科大学医学部附属病院)座長のもと、小林隆幸氏(北里大学北里研究所病院)が3D画像作成のポイントについて講演した。画像作成を料理を作ることに例え、献立を依頼内容、材料を元画像、道具はWS(ツール)、調理方法を作成方法、盛り付けを表示法と見立てそれぞれについて解説した。画像作成のポイントとして、Axial画像およびマスク(元画像)の確認、物体選択法を最後まで極力用いず、検査目的に合った処理方法や表示方法を選択することを挙げた。また、同氏は5月28日(土)に開催されたAZE展2016において、ニューカマー部門賞を受賞した「Dual Energy CTによる大腸術前画像」の内容についても紹介。Dual Energy Scanにて適切なタイミングで撮影することで、ミスレジストレーションのない術前画像を提供できるようになり、画像解析ワークステーションの進歩に寄与するところも大きいと報告した。Dual Energy Scanが行えない装置でも低管電圧撮影や逐次近似(応用)再構成法などを組み合わせることで、同様の撮影の可能性が期待できるという。
各社より機器展示もあり、2日目ではハンズオンセミナーやランチョンセミナーが行われた。
まず、本セミナーの代表世話人である立石敏樹氏(国立病院機構山形病院)より開会の挨拶があり、「今回のセミナーは2日間開催という初の試み。また、診療放射線技師の認定資格として『画像等手術支援(Intelligent imaging)認定診療放射線技師』が今年度より設けられたこともあり、診療放射線技師が医師らにとって有用な3D画像を作成できるよう、必要な知識などを得られるセミナーとしました」と、述べた。
1日目には「3D作成のための基礎知識」とし、第1部では、立石敏樹氏座長のもとセッションが行われた。フクダ電子は「心臓検査のための心電図の知識」として、心電図の基礎を説明。心電図の歴史から心臓の構造と働き、検査時の注意点や心電図波形について解説した。検査時には、電極のつけ間違いに注意し、心電図波形の正常と異常の違いを把握しなければならないと述べた。次に、フォトロンより同社が提供する最新の解析ソフトとその立体形成への取り組みについて紹介があり、TAVIを支援する術前シミュレーションソフトウェア「3mensio」やIVUS/OCT解析ソフトウェア「CAAS IntraVascular」などについて説明。「3mensio」は、国内では慶応大学などをはじめ、世界のTAVIで著名な施設にも導入されており、TAVI専用ソフトウェアであるため設定なども簡単なことより医師自ら使用していることも多いという。また、同社は日本心臓血管3次元モデル研究会(J3D研究会)に協賛しており、3次元モデル作成にも力を入れている。
第2部では、津坂昌利氏(名古屋大学大学院医学系研究科)が座長を務めた。AZEは、コンピュータ技術の進化から医用画像のPC内での処理方法と3Dボリュームレンダリング技術について説明。画像拡大時の補間法には最近点補間法と線形補間法などがあり、それぞれに利点と欠点はあるが、同社は線形補間法を採用し滑らかな画像表示を実現している。また、心臓観察時によく用いるCPR法について、「Projected CPR法」「Stretched CPR法」「Straightened CPR法」それぞれを画像も提示しながら分かりやすく解説した。現在では幅広くボリュームレンダリング技術を応用した3D画像作成、解析などが行われているが、これらを効率的に行うには原理を理解し、応用できるかが作業の鍵であり、画像作成の目的を明確にし、可視化に向けた適切な手法とパラメータを設定することが必要であると述べ、同社の特許技術「PRISMA」も併せて紹介した。続けて、フィリップスはWS最新情報について説明。術前支援の画像として今よりさらに情報を伝えるアプローチとして3Dモデルを挙げた。STL変換エラー等の問題もあるが、3Dプリントの特性を理解しVRを作成することでエラーを回避できる。しかし、現状はコスト面で可能な領域が限定されるという。また、同社のスペクトラルCTについても述べ、この新しい形のDual Energy CTにより造影剤のCT値のコントロールができるため、3D領域においては広範囲での活用が期待できると説明した。
最後に、牛尾哲敏氏(滋賀医科大学医学部附属病院)座長のもと、小林隆幸氏(北里大学北里研究所病院)が3D画像作成のポイントについて講演した。画像作成を料理を作ることに例え、献立を依頼内容、材料を元画像、道具はWS(ツール)、調理方法を作成方法、盛り付けを表示法と見立てそれぞれについて解説した。画像作成のポイントとして、Axial画像およびマスク(元画像)の確認、物体選択法を最後まで極力用いず、検査目的に合った処理方法や表示方法を選択することを挙げた。また、同氏は5月28日(土)に開催されたAZE展2016において、ニューカマー部門賞を受賞した「Dual Energy CTによる大腸術前画像」の内容についても紹介。Dual Energy Scanにて適切なタイミングで撮影することで、ミスレジストレーションのない術前画像を提供できるようになり、画像解析ワークステーションの進歩に寄与するところも大きいと報告した。Dual Energy Scanが行えない装置でも低管電圧撮影や逐次近似(応用)再構成法などを組み合わせることで、同様の撮影の可能性が期待できるという。
各社より機器展示もあり、2日目ではハンズオンセミナーやランチョンセミナーが行われた。
●協賛企業
インフォコム株式会社
エーザイ株式会社
EIZO株式会社
キヤノンライフケアソリューションズ株式会社
株式会社グッドマン
テラリコン・インコーポレイテッド
日本メドラッド株式会社
バルコ株式会社
株式会社フィリップスエレクトロニクスジャパン
フォトロンメディカルイメージング株式会社
フクダ電子南東北販売株式会社
伏見製薬株式会社
株式会社メディカルクリエイト
リマージュジャパン株式会社
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https://www.facebook.com/medicaleye/videos/1138098089588003/
機器展示の様子(リマージュジャパン株式会社)
機器展示の様子(PSP株式会社)
機器展示の様子(株式会社アイ・エス・ビー)
ハンズオンセミナーの様子