国立国際医療研究センターと日立製作所、次世代医療に向けて連携協定締結 ―最先端のIT、AI技術を臨床現場へ導入―

2018.11.20

国立国際医療研究センターと日立製作所、次世代医療に向けて連携協定締結
―最先端のIT、AI技術を臨床現場へ導入―

國土典宏氏と長我部信行氏

国立国際医療研究センターと日立製作所は、2018年11月5日、国立国際医療研究センター(東京都新宿区)にて、次の世代の医療を見据えた連携協定を締結した。
まず、國土典宏氏(国立国際医療研究センター理事長、CSO&CTO)は、国立国際医療研究センターの3つのミッションを掲げた。「1つ目に総合病院として高度総合医療を提供すること、2つ目に調査研究及び医療技術の開発と医療従事者の研修を行うこと、そして3つ目に日本の医療分野における国際貢献の中核として日本を含むアジアの医療をけん引することだ。そしてこの度の提携によって、次世代型外科手術室の開発と、医療の現場での働き方改革推進を実現したい。我々は様々な診療科が使用するユニットである手術室において、日立製作所の持つ先端技術を駆使し業務や機器をスムーズに連携させることによって、より安全な手術を追求するとともに、手術室の効率的な運用をはかる。また、働き方改革の推進としては、日立製作所が他分野においても活用しているIT、AI技術を医療現場に導入し、医療従事者の負担を軽減し働きやすい環境を整えることによって、医療の質の更なる向上と、患者に優しい病院づくりを目指す」と語った。
次に、長我部信行氏(株式会社日立製作所ヘルスケアビジネスユニット)が今後の展望が語った。「医工連携は、臨床の現場から」との方針から、日立製作所の連携拠点を国立国際医療研究センター構内に設置し、臨床現場での課題を探る。約15名体制で2019年1月にプレオ―プン、4月に正式オープンを予定している。具体的な施策としては、日立製作所のAI技術により医師の導線を分析し、そのデータをもとに現場の効率化をはかることや、コミュニケーションロボット「EMIEW3(エミュー・スリー)」が医療従事者に代わって説明業務を担うことなどを提示した。