ロールプレイングゲームの世界観を持つオープン・メタバース基盤を構築
株式会社ジェーシービー、株式会社みずほフィナンシャルグループ、株式会社三井住友フィナンシャルグループ、株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ、株式会社りそなホールディングス、損害保険ジャパン株式会社、凸版印刷株式会社、富士通株式会社、三菱商事株式会社、TBT Lab株式会社(以下、TBT Lab)は、TBT LabグループのJP GAMES株式会社(以下、JP GAMES)が開発したメタバース構築フレームワーク「PEGASUS WORLD KIT」(以下、PWK)を用いたBtoBオープン・メタバース基盤「リュウグウコク(仮)」の構築および「ジャパン・メタバース経済圏」(注1)の創出に向けて基本合意書(以下、本合意書)を締結した(注2)。
本合意は、ゲームクリエイターとしてグローバルに実績を持ち、JP GAMESのファウンダーでデジタル庁Web3.0アドバイザーを務める田畑 端氏の「ゲームの力で日本をアップデートする」というコンセプトに基づき、ゲーミングテクノロジーを活用した産業DX(注3)の取り組みに各社が賛同する形で成立した。※ TBT Labを除く各社は、株式会社を含む五十音順で記載
1. 本合意書締結の背景と目的
企業や行政機関において仮想領域を活用したDX需要が急速に高まる中、本合意書を締結した各社は、ゲーミフィケーション、FinTech、ICTなど各々のテクノロジーやサービスを統合して、企業向けオープン・メタバース基盤「リュウグウコク(仮)」を構築する。本基盤では、プラットフォーム内メタバース同士の連携、更には異なるメタバース・プラットフォーム同士の相互運用を可能にし、新しい社会インフラとして国内企業の情報発信、マーケティング、働き方改革等の企業DXと消費者のEX(エクスペリエンス・トランスフォーメーション)を実現していく。
2. 「リュウグウコク(仮)」は世界観を持つメタバース基盤
「リュウグウコク(仮)」は、それ自体が独自のファンタジーな世界観を持つ、ゆるやかなオンライン異世界ロールプレイングゲーム(以下、RPG)の要素を取り込んだメタバース基盤だ。
「リュウグウコク(仮)」に提供される各メタバースサービスやコンテンツは、それぞれが移動する「街」や「城」や「乗り物」となって世界を彷徨う。ユーザーは異世界を旅するRPGの感覚で、様々なコンテンツやサービスとの出会いを楽しむことが可能となる。
また、「リュウグウコク(仮)」は、日本を代表する大手金融機関・大手企業とTBT Labグループの協業により、本人認証、各種決済、データ基盤、保険などを安心・安全に利用できるオープン、かつセキュアなメタバース基盤を実現する。更に、本基盤を国外の企業や行政機関に提供していくことで、「ジャパン・メタバース経済圏」をグローバルにも拡げていく。
3. DXとEXを推進する3つのソリューション
1.「AUTO LEARNING AVATAR」(ALA)
「リュウグウコク(仮)」では、アバターを介したデジタルツインとしてアバターの行動を自動学習し、ヘルスケアや趣味などのパーソナライズされた情報提供を行う。ユーザーは、アバターを通じて有益な情報を取得できることに加えて、各メタバース空間でパーソナル情報を活用した体験が可能となる。
2.「PEGASUS WORLD KIT」(PWK)
PWKは、「リュウグウコク(仮)」向けのメタバースサービスやゲームサービスの制作を行う、エンターテインメント性と体験性の構築に優れたツールだ。ゲームイベントを作成できる「RPGエディター」、写真からメタバースを簡単に作れる「RIV Technology」など、ユーザーの拡張性に優れた機能を有している。
3.「MULTI MAGIC PASSPORT」(MMP)
MMPは、ユーザーが「リュウグウコク(仮)」内のメタバースサービスを自由に行き来するための決済機能付き身分証明証である。MMPには、ID認証・決済手段のほか、NFT・アイテム類・アバタースキン・アバター記憶など、ユーザーが仮想世界で過ごすために有益な情報を登録することができる。これらの情報は、現実世界の利便性向上にも活用される。
4. 今後の検討予定
初夏を目途に、メディア発表会を予定している。今後、本構想に賛同する企業を広く募り、ジャパン・メタバース経済圏を拡げていく。
5. 各社の役割・概要
(1) MMP/ID認証領域での機能・ノウハウの提供、加盟店のデジタルツイン構築
商号 株式会社ジェーシービー
代表者 代表取締役会長 兼 執行役員社長 浜川 一郎
URL https://www.global.jcb/ja/
(2) MMP/決済領域での機能・ノウハウの提供、メタバースコインの提供、地域DX協業
商号 株式会社みずほフィナンシャルグループ
代表者 執行役社長 木原 正裕
URL https://www.mizuho-fg.co.jp/index.html
(3) ゲーミフィケーション推進、PWK開発支援、クリエイターエコノミー構築
商号 株式会社三井住友フィナンシャルグループ
代表者 執行役社長グループCEO太田 純
(4) MMP機能構築支援(認証/決済/データ等)、Web3型メタバース金融機能提供、海外展開支援
商号 株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ
代表者 代表執行役社長 亀澤 宏規
(5) 未来のライフスタイル、および次世代のID認証・決済領域における共同研究
商号 株式会社りそなホールディングス
代表者 取締役代表執行役社長 南 昌宏
URL https://www.resona-gr.co.jp/
(6) メタバースを含むWeb3時代に向けたリスク分析および保険開発
商号 損害保険ジャパン株式会社
代表者 代表取締役社長 白川 儀一
URL https://www.sompo-japan.co.jp/
(7) メタバースプラットフォーム「MiraVerse®」・アバター生成管理基盤「AVATECT®」相互運用、文化コンテンツ取扱いノウハウ・表現技術の提供
商号 凸版印刷株式会社
代表者 代表取締役社長 麿 秀晴
(8) デジタルデータ権利管理などWeb3関連技術の提供
商号 富士通株式会社
代表者 代表取締役社長 時田 隆仁
URL https://www.fujitsu.com/jp/
(9) メタバース基盤の海外展開、経済圏を広げるグローバルパートナー
商号 三菱商事株式会社
代表者 代表取締役社長 中西 勝也
URL https://www.mitsubishicorp.com
(10) ゲーミフィケーションの機能・ノウハウの提供、PWKおよびMMPの提供
商号 TBT Lab株式会社
代表者 代表取締役CEO 田畑 端
商標について
記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
注釈
注1 ジャパン・メタバース経済圏:
オープン・メタバース基盤「リュウグウコク(仮)」を活用した、異なるメタバースサービス間およびメタバース・プラットフォーム間の相互運用によって形成されるエコシステムのこと
注2 基本合意書を締結:
契約締結日 2023年2月16日
注3 産業DX:
幅広い産業知見とDX機能を活かし、産業・企業・コミュニティを繋ぎ、リアルとデジタルの融合による社会課題の解決を通じて、産業全体の発展を実現すること
本件に関するお問い合わせ
富士通株式会社
研究本部 データ&セキュリティ研究所
E-mail:fj-taas-web3@dl.jp.fujitsu.com