株式会社ビードットメディカル(本社:東京都江戸川区 代表取締役社長:古川卓司 以下ビードットメディカル)は、株式会社庄内クリエート工業(本社:山形県鶴岡市 代表取締役:小田秀一 以下庄内クリエート工業)と、陽子線がん治療特化型ハイパーサーミアシステムの開発を目指す共同研究を行うことを発表した。
ハイパーサーミアとは、腫瘍を電磁波で体外から加温するがん温熱療法である。人間の細胞は42.5度程度に温度が上がると死滅する。このことから、がんの温度を上昇させると、熱の効果で腫瘍を死滅させることが可能で、腫瘍縮小効果が期待できる。1990年から保険が適用されており、十分な温度上昇と加温時間が得られた場合に、がん薬物療法や放射線治療の増感効果が得られるとされている。
ビードットメディカルは、陽子線がん治療の普及促進をミッションとして、超小型陽子線がん治療装置の開発を進めており、高周波式ハイパーサーミアシステムを開発・製造販売する庄内クリエート工業と共同研究開発契約書を締結した。
これまでの臨床試験の結果等から、高周波式ハイパーサーミアと陽子線治療の組み合わせにより、炭素線治療と同等に生物学的効果比を高め、放射線抵抗性のがんに対しての治療効果を高めることが期待されている。しかし、従来は二つの治療装置を患者さまが行き来することで組み合わせ治療を行っており、治療効果・治療効率に限界があった。
本研究では、陽子線治療の照射フローに対して最適でありながら、臨床ユーザーや患者の負担軽減を目指した温熱システムの開発を行う。
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