エグザクトサイエンス株式会社は、「オンコタイプDX乳がん再発スコア®プログラム」の保険適用了承に関するプレスセミナーを2023年9月6日（水）、新丸ビルコンファレンススクエア（所在地：千代田区）にて開催した。
まず、杉山直子氏（エグザクトサイエンス株式会社 メディカルディレクター）は、「オンコタイプDX乳がん再発スコア®プログラムは乳がん組織に含まれる21個の遺伝子を解析し、0～100までの数字で表される再発スコア®結果を算出し、そのスコアにより手術後に標準治療としてのホルモン療法のみを受けた場合に、がんが再発するリスクや化学療法を受けた場合にその再発がどのくらい抑えられるかの情報を得ることができる。本製品は、日本において15年を超える利用と日本を含む各国のガイドラインに掲載され、多くの国で標準治療の一環として使用されており、90ヶ国、100万人以上の方々が、オンコタイプDX®検査を治療方針の決定に使用される等の実績がある。また、中央社会保険医療協議会にて保険適応の了承や厚生労働省から薬事承認を受け、2023年9月1日に保険収載された」と、オンコタイプDX乳がん再発スコア®プログラムの保険適用了承と製品について述べた。
その後、坂東裕子氏（筑波大学医学医療系 乳腺内分泌外科／筑波大学附属病院 病院教授）による講演が行われ、同氏は「オンコタイプDX®検査によりリンパ節転移陰性もしくはリンパ節転移1～3個陽性のホルモン受容体陽性およびHER2陰性乳がんや内服ホルモン治療のみを5年間行った場合の9年時点での再発リスク、点滴の化学療法を追加することによるメリット（再発リスクがどれほど減少するか）を知ることができる。一方、リンパ節転移4個以上・HER2陽性・トリプルネガティブの場合の再発率や内服ホルモン治療を5年以上／卵巣機能抑制治療を併用した場合の再発率、経口抗がん剤や分子標的治療を追加した場合の再発率やメリットは把握することができない。また治療において、自身の予後を詳しく知り、患者と医療者それぞれの立場で治療がどのような意味があるかを知ることが重要である」と語った。
