フィリップス、循環器科統合型PACS「Xcelera」とシームレスな構成が可能なマルチベンダー対応の心エコー定量評価ソフトウエア「TomTec Image Arena」を発売
TomTec Imaging Systems GmbH(本社:ドイツ、ミュンヘン、以下 TomTec 社)が開発した「TomTec Image Arena」は、各社の超音波装置の心エコー画像データから2D、3D、および4Dの定量評価を可能にし、特に、フィリップス社製の循環器用超音波装置「iE33 xMATRIX(アイ・イー 33 エックスマトリックス)」のマトリックスTEE トランスジューサから得られた優れた3D画像データからは、唯一 僧帽弁の4D定量評価が可能となっている。
この「TomTec Image Arena」を採用することにより、従来のような各社専用の定量評価ソフトウエアを搭載した超音波装置専用画像保存システムが不要となり、真のマルチベンダー循環器科超音波画像PACS が構築できる。他システムの定量評価結果もDICOM SR(*2) での受信が可能である。その結果、検査時間の短縮とマルチベンダーの検査画像の定量評価が可能になり、診断能の向上と効率化が期待できるだけでなく、システムコストの削減を図ることができる。
さらに、「Xcelera」は循環器科統合型PACS のため、オプションの選択とコンビネーションによっては、超音波画像の管理に限らず、カテーテル検査、CT、MRI、核医学検査などから得られる画像との比較参照も可能となる。また院内画像配信など循環器科内におけるマルチベンダー、マルチモダリティに対応した総合画像診断のシステム構築が期待できる。
「TomTec Image Arena」の国内初年度の販売目標は、既設「Xcelera」からのバージョンアップを中心に10施設、約1億円の売上を見込んでいる
。
*1 「TomTec Image Arena」はオプション設定。
*2 DICOM SR(Digital Imaging and Communications in Medicine Structured Report):医用におけるデジタル画像と通信における構造化レポーティング。DICOM 構造化レポーティング。
(株)フィリップス エレクトロニクス ジャパン 代表取締役社長 ダニー・リスバーグは、「循環器科統合型PACS『Xcelera』に『TomTec Image Arena』を加えることにより、診断能力の向上と作業の効率化、コスト削減、そして真のマルチベンダー循環器科超音波画像PACS の構築が可能となります。フィリップスは今後も、お客様の満足度向上を目指し、さらなる製品開発、サービス向上に努めていきます」と述べている。
●主な特長
・「Xcelera」に送信された画像データを自動的に「TomTec Image Arena」に保存
・「Xcelera」のモニター上でワンクリックするだけで「TomTec Image Arena」が起動
・フィリップス社製 循環器用超音波装置「iE33 xMATRIX」とマトリックスTEE トランスジューサによる3D画像から僧帽弁4D機能評価
・各社循環器用超音波装置の画像データの4D定量評価
・各社循環器用超音波装置によるLV(左心室)、RV(右心室)などの4D、および2Dストレス機能評価
・各社循環器用超音波装置の2D、3D画像データの一元管理
・今後、各社より開発されるであろう画像データの4D僧帽弁機能評価に対応
●メリット
・超音波装置のベンダー、機種にとらわれず、循環器超音波検査の計画が可能
・待ち時間の短縮、および検査予約管理の簡便化
・QLAB(*3) や他社定量解析結果との組み合わせで最適な定量解析が可能
・定量評価アプリケーションと臨床運用の統合
・ルーチン検査とアドバンス解析の統合運用が可能
・より迅速かつ正確な超音波画像診断および定量評価が可能
・解析画像と数値のレポートへの取り込みが可能
・分かりやすいレポートを迅速に作成
・Xcelera の同一画面上で他のモダリティ画像との比較・参照が可能
・循環器科統合PACS の構築
・システム構築のコスト削減
*3 QLAB:フィリップス社製の超音波診断装置の画像データを様々な解析手法により定量評価を行う統合ソフトウエア。