新モデルでは、「HP P4000」シリーズのもつスケールアウトアーキテクチャーを継承しつつ、SSDを搭載することで処理性能を大幅に向上し、ハイパフォーマンス領域におけるスケールアウトニーズの高まりに応える。
現在、日本HPでは次世代ITインフラ実現に向けた戦略「HP Converged Infrastructure」を推進しており、その中核を担うストレージ製品ブランドとして「HP Storage」を展開している。そして、「HP Storage」におけるサービス指向ストレージ「Converged Storage」の主力製品として、スケールアウト技術を活用したiSCSI仮想化ストレージ「HP P4000」をラインアップ。発売以来、iSCSI市場において急成長を続けており、HPは2011年上半期の国内iSCSIディスクストレージシステム市場において出荷台数37.6%、出荷容量42.2%で、ともにトップシェアを獲得している。(*)
近年、膨大なデータを分析するDWHや大規模な仮想サーバー環境、さらには大量のクライアントPCを集約するVDI(仮想デスクトップインフラストラクチャ)環境など、ハイパフォーマンス領域においてもiSCSIソリューションのニーズが拡大しつつある。今回、こうしたニーズに対応するため、SSDを搭載し大幅に処理性能を向上した新モデル「HP P4900」をリリース。本製品は、2ノード構成のベースモデルに、1ノードあたり400GB SSDを8基搭載し、最大70,000IOPSの処理性能を提供。また、同処理に要するレスポンスタイムもわずか3msと高速化を実現している。
さらに、「HP P4000」シリーズの特徴であるスケールアウトアーキテクチャーは「HP P4900」にも継承されており、「HP P4000」シリーズ共通OS「SAN/iQ」を搭載し、ストレージクラスタリング、ネットワークRAID、シンプロビジョニング、スナップショットなど豊富な機能をすべて備えている。また、拡張用ユニット(1ノード)追加ごとに処理性能をリニアに向上させることが可能であるため、スモールスタートからシステム要求に応じた拡張を容易に行うことができる。このほか、ストレージを階層化し、用途に合わせたクラスタ間のオンラインデータ移行も可能となっている。
今後、日本HPは「HP P4900」の投入により、iSCSIソリューションをハイパフォーマンス領域にも積極展開し、iSCSI市場でのさらなる拡大を目指す。
<今回発表の新製品>
製品名 希望小売価格 販売開始日
HP P4900 G2 SANソリューション 19,950,000円~ 2月23日
ベースモデル(2ノード、6.4TB) (税抜 19,000,000円~)
拡張用ユニット(1ノード、3.2TB) 10,080,000円~ 2月23日
(税抜 9,600,000円~)
<「HP P4900」の特徴>
「HP P4900」は、SSD搭載により処理性能の大幅向上を実現したiSCSI仮想化ストレージである。ベースモデルは2ノード構成で、1ノードあたり400GB SSDを8基搭載し、合計6.4TBのストレージ容量を提供すると共に、標準で10Gbitイーサネットを装備。OSには、「HP P4000」シリーズ共通の専用OS「SAN/iQ」を搭載し、ストレージクラスタリング、ネットワークRAID、シンプロビジョニング、スナップショットなどの豊富な機能を継承している。あわせて、400GB SSDを8基搭載した1ノードの拡張用ユニットをラインアップする。ベースモデルに追加接続することでリニアに処理性能を向上することができる。主な特徴は以下の通り。
●SSDの搭載によりIOPS、レイテンシを大幅向上
・ベースモデルの2ノード構成で最大70,000IOPSの性能を提供。70,000IOPSを提供する時のレスポンスタイムはわずか3ms。15K SASと比較した場合、10倍以上のIOPS、10分の1のレイテンシを実現。
●「HP P4000」シリーズから継承されるスケールアウトアーキテクチャー
・ストレージクラスタリング機能により、ストレージニーズの増大に合わせてオンラインでシムースレスに容量とパフォーマンスをリニアに拡張可能。
・ネットワークRAID機能でノード(筐体)レベルでの可用性を実現。ダウンタイムを引き起こさずに構成変更が可能。
・シンプロビジョニング機能に対応。ボリュームとスナップショットに対して最大の容量効率を提供。
・スナップショット機能およびリモートコピー機能を標準装備。スナップショット機能により、容量効率のよいボリューム保護とリモートレプリケーションをサポート。リモートコピー機能により、コスト効果の高いディザスタリカバリを実現。
●集中管理コンソール(CMC)にSSD管理機能「SMARTSSD Wear Gauge」を搭載
・「SMARTSSD Wear Gauge」によりSSDの利用状況をリアルタイムで可視化。利用済み回数のパーセンテージや、利用状況から推測される残り寿命、寿命到達時期の予測など、複数のSSDを横断的に把握可能。
(*)出典:IDC「国内ディスクストレージシステム市場 2011年上半期の分析と
2011年~2015年の予測」2011年12月/J11420110
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