ソニー、最大4映像を1画面に合成し、ネットワークを介し映像送信できる医療用イメージマルチプレクサ-「VMI-40MD」を発売

2012.06.26

~手術室内映像のライブ共有や遠隔医療支援に向け、市場に新たに提案~

 ソニーは、医療現場における様々な映像を統合し、最大で4つの映像を1画面に合成して表示でき、ネットワークを介して合成した映像を送信することもできる、イメージマルチプレクサ-「VMI-40MD」を、9月17日より発売する。同機は、ソニーの放送制作用スイッチャーの開発で培った、複数映像ソースのリアルタイム合成処理技術を応用し、手術室内映像のライブ共有や遠隔医療支援に向けて、市場に新たに提案する商品としている。

▼イメージマルチプレクサー「VMI-40MD」

▼医療現場における複数の映像や画像情報の一元管理(イメージ図)

 医療現場には、手術部位を撮影した術野映像や生体情報データといった臨床情報をライブで院内共有して、手術の適切な進行の手助けにする、あるいは教育用途として活用するといったニーズがあるが、そのためには複数の機器を繋がねばならず、信号変換機や複雑な配線が必要となっているのが現状。同機の導入により、1台で複数の臨床情報を合成し映像を出力できるため、臨床情報の共有や管理が容易に行えるようになり、さらに、1つのイーサネット回線を通じて複数の臨床情報を送れることから、院内のネットワーク帯域の削減にも繋がるという。また、同一病院内の情報共有管理のみならず、遠隔地の医療機関と接続することで、手術や救急処置の進捗情報の共有、支援・指導といった、遠隔医療支援も可能になるとしている。

「VMI-40MD」について
 「VMI-40MD」は、入力した複数の臨床情報を統合して最大4つの映像を1画面に合成する。同時に、入力映像の中から選択された1画面をアナログRGBから出力することも可能。合成画面のレイアウトパターンは最大7パターンから選ぶことができ、外付けUSBメモリーに合成映像の静止画記録もできる。
 また、HDMIやSD/HD-SDIとコンポジット、DVI-D・アナログRGBなどの豊富な入力信号に対応しているため、術野カメラ、術場カメラのみならず内視鏡、超音波診断装置、生体情報モニター、PACS端末※といった医療現場に存在する様々な映像装置との接続が可能。
 合成した映像は、HDMI・HD-SDI・コンポジット・アナログRGB・アナログコンポーネントなど豊富な映像信号で出力できる。さらに、ソニーのビデオ会議システム「PCS-XG80」に接続した際には、遠隔地から画面パターンの切り替えや静止画記録などの制御が可能になる。

 ソニーは、同機を、主に手術室や救急治療室が設置されている医療機関、いわゆる急性期病院や、遠隔医療支援を必要とする地方の医療機関、遠隔医療支援を実施している地域の基幹病院へ向けて提案していくという。同社は、中長期に成長を目指す事業領域の一つであるメディカル事業の中で、製品ラインナップの強化につとめ、品質の高い革新的な製品の提供をめざす。

※PACS (Picture Archiving and Communication System)とは、医療の場で使われる、CRやCT、MRIなどのデジタル医用画像データを保管、管理し、オンライン・ネットワーク上でやりとりする医用画像システム一式のこと。

▼遠隔医療支援(イメージ図)

▼医療情報を統合して記録(イメージ図)
 術野カメラ、術場カメラのみならず内視鏡、超音波診断装置、生体情報モニター、PACS端末といった医療現場に存在する様々な映像装置からの映像を統合し、メディカルHDレコーダー「HVO-1000MD」「HVO-3000MT」で記録できる。

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