ギブン・イメージング(株)(所在:イスラエル、社長兼最高経営責任者:ホミ・シャミール)は10月21日、PillCam SBを小腸疾患診断のゴールドスタンダードとする新しいデータが報告されたことを発表した。特筆すべき報告は、鉄欠乏性貧血(IDA)およびセリアック病の診断におけるPillCam SBの使用に関する研究、ならびに医療リソースの最適化におけるPillCam SBの役割に関する研究だ。これらの研究結果は、2012年10月20~24日にオランダ・アムステルダムで開催されている欧州消化器病週間(UEGW)で発表された。ギブン・イメージング社は10月22~24日の期間中、ブース番号56で機器展示を行っている。
フランス・パリのジョルジュ・ポンピドゥー・ヨーロッパ病院消化器科のChristophe Cellier MD は次のように述べた。「PillCam SBカプセル内視鏡検査は、小腸粘膜に障害を及ぼす各種疾患の可視化とモニタリングにおいて最も患者にやさしい手技として広く認められている。今年のUEGWで報告された各種データは、既存の知見だけでなく、IDAやセリアック病などの他の疾患の診断とモニタリングに対するPillCam SBの有用性を示している」。
消化管出血、鉄欠乏性貧血(IDA)、難治性セリアック病におけるPillCam SBの長期的価値を示した主なデータは以下の通り。
・トルコ・イスタンブルのイスタンブル大学医学部消化器・肝臓病科のAsli Ormeci MDらは、「原因不明の消化管出血におけるカプセル内視鏡検査の重要性と出血予測における長期的価値」と題したポスター発表(P1453)で、再出血予測におけるカプセル内視鏡検査の感度と特異度に関する36カ月の試験を実施し、それぞれ100%と93%であったというデータを発表した。報告者らは原因不明の消化管出血におけるPillCam SBの長期的価値が認められたと結論。
・ドイツ・シュトラールズントのハンザクリニック消化器科のMyriam Knieper MDらは、「鉄欠乏性貧血と原因不明の消化管出血における小腸用カプセル内視鏡検査の診断率の比較」と題したポスター発表(P1550)で、過去に上部および下部消化管内視鏡検査を行って確定診断できなかった800例以上の患者を対象としたレトロスペクティブ解析の結果、カプセル内視鏡検査はIDAの診断に適切であったことを報告している。報告者らは、原因不明のIDAの診断に小腸用カプセル内視鏡検査は有用であると結論。
・フランス・パリのジョルジュ・ポンピドゥー・ヨーロッパ病院消化器科のMaximilien Barret MD、ChristopheCellier MDらは、「難治性セリアック病におけるカプセル内視鏡検査の診断率」と題したポスター発表(P0530)で、カプセル内視鏡検査と組織学的検査結果の一致は、難治性セリアック病(CD)の予測に有用であると報告している。報告者らは、症候性CD患者の精密検査と非難治性CD患者の経過観察にカプセル内視鏡検査は重要な役割を担う可能性があると結論。
外来診療におけるPillCam SBの経済的価値やトレーニングの標準化による診断技術の向上といったメリットを示した主なデータは以下の通り。
・イタリア・ミラノのSofar Ao San Carlo Borromeo のMarco Soncini MDらは、「臨床現場における小腸用カプセル内視鏡検査の診断率と安全性:地域登録データのプロスペクティブ解析」と題したポスター発表(P203)で、32施設の地域登録データを報告している。報告者らは、入院診療と外来診療の結果を比較するため、入院患者を外来診療に切り替えたところ、小腸用カプセル内視鏡検査は患者の待ち時間を減らすことができ、リソースを大幅に節約できたことを確認した。
・ドイツ・ハンブルクのBethesda Krankenhaus Bergedorf Klinik 内科Olaf Humbla MDらは、「小腸用カプセル内視鏡検査:基礎的なハンズオントレーニングにおける診断技術の向上」と題したポスター発表(P769)で、カプセル内視鏡検査は小腸診断のゴールドスタンダードになっているため、正規の基礎トレーニング実施の必要性とその効果を評価したところ、ハンズオントレーニングは正確な診断技術を有意に向上させ、小腸用カプセル内視鏡検査の適切性をさらに増進させることを確認した。
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