指静脈認証システムの導入工数を、最大で約8割削減
(株)日立製作所(本社:東京都千代田区、執行役社長:中西 宏明)は、このたび、指をかざすだけで厳格な本人確認のもとITシステムや操作端末へログオンできる指静脈認証システムを、簡単な設定により短期間で導入できる「指静脈認証ログオンパック」を開発し、6月5日から販売開始する。
「指静脈認証ログオンパック」は、必要なアプリケーションをPCサーバにあらかじめインストールして主な設定作業を済ませ、PCサーバと指静脈認証装置を組み合わせて(アプライアンス化)提供するものである。これにより、アプリケーションのインストールや設定作業をユーザー側で行った場合と比較し、導入工数を最大約8割削減することが可能となり、ユーザーは、簡易なマニュアルに従って、指静脈情報の登録やネットワークなどの簡単な設定を行うだけで、システムを利用開始することができる。
同社の指静脈認証システムは、高いセキュリティレベルとともに、装置が小型で設置しやすく、指をかざすだけで使いやすいことから、金融機関のATMをはじめ、さまざまな分野の業務システムで利用されている。また、ICカードなどの携帯やパスワードの記憶が不要である利便性のほか、認証精度が湿気・乾燥などに影響されにくい特長から、飲食店をはじめとする従業員の出退勤管理や、最近では介護施設やゴルフ場の会員向けサービスなど幅広い分野で適用が拡大している。
一方、システムの導入にあたっては、ある程度のIT専門知識や導入工数が必要であるため、短期間で簡単に導入したいというニーズが高まっており、今回、日立は、認証に必要なアプリケーションをPCサーバへあらかじめインストールして主な設定作業を済ませ、指静脈認証装置と組み合わせた「指静脈認証ログオンパック」を提供開始する。
指静脈認証ログオンパックの特長
1. 導入工数最大約8割削減の簡単導入で、高セキュリティを実現
指静脈認証を利用するために必要なアプリケーションのインストールや主な設定作業をあらかじめ行った状態で提供するため、簡易マニュアルに従って指静脈情報の登録やネットワークなどの設定を行うだけで、指静脈認証を簡単に導入することが可能である。アプリケーションのインストールや設定作業を個別に行った場合と比べ、導入工数を最大約8割削減することが可能である。
これにより、ICカードの携帯や複雑で覚えにくいパスワード入力の代わりに、指静脈認証装置に指をかざすだけの簡単な操作で、ITシステムや操作端末へのWindows ログオンやスクリーンロック解除できるシステムを簡単導入することができる。指静脈認証システムでは、なりすましが困難な体内の情報を活用した厳格な本人確認を行うだけでなく、アクセスした利用者の操作履歴も取得することができ、不正アクセスによる情報漏えいを防止する、高いセキュリティを実現する。
2. システム規模や運用管理形態に応じて選べる豊富なラインアップ
利用するPCサーバは、タワーサーバとラックサーバの5モデルより選択でき、システム規模や設置環境、運用管理形態に応じたシステムを構築することができる。
(1) スタンドアロンタイプ サーバへのログオン情報を指静脈認証で保護するモデルである。例えば、サーバが管理者以外も入室可能な場所に設置されている場合などに、サーバ管理者権限の保護を手軽に強化できる。
(2) クライアント保護タイプ サーバおよびクライアントPCへのログオン情報を指静脈認証で保護するモデルである。クライアントPCへのログオン情報や操作履歴をサーバ上で一元管理するため、利用ユーザー数が多いケースや、各ユーザーが複数の拠点から端末を利用するケースに適している。また、勤怠管理や業務システムに指静脈認証による本人確認を利用する場合にも、本クライアント保護タイプを活用することでシステム開発工数を削減する。
3. 安心の5年保証
従来、無償保証期間が1年間であった指静脈認証装置の引取保守サービス期間を、PCサーバと合わせて5年間に延長する。また、PCサーバは、維持保守(当日オンサイト)サービスと障害発生を未然に防ぐ定期点検サービスをセットで提供し、より長期間、安心してシステムを活用することができる。
●お問い合わせ
(株)日立製作所
情報・通信システム社 広報部
URL:http://www.hitachi.co.jp/veinid-inq/