東芝メディカルシステムズ(株)(本社:栃木県大田原市 社長:綱川 智)は、デジタルX線TVシステム「ZEXIRA.(ゼクシラ)シリーズ」に、13×14インチの高精細X線平面検出器(Flat Panel Detector:FPD)を搭載したZEXIRA FPD1314システムをラインアップに加え、全国で販売を開始した。
開発の背景
2006年12月から販売開始したFPD搭載のX線TVシステムZEXIRAは、多目的検査に対応するため多様な検査を実施する施設を中心に普及している。さらに高齢者に配慮した昇降する寝台や、直感的に操作しやすいコンソールなど「患者さんと医療スタッフに優しい」のコンセプトに高い評価を得ている。
医療ニーズの多様性に対応するため、13×14インチサイズFPD “FPD1314″を搭載したシステムを開発した。上部消化管検査、ERCP、嚥下造影検査、注腸検査、また、整形領域、婦人科領域、泌尿器科領域の検査など様々な検査に適用でき、施設ごとの医療ニーズに応えることが可能となった。
ZEXIRAは、X線TVシステムとしての基本機能と性能を、患者さんと病院スタッフの立場から再度分析して改良を行った、患者さんと医療スタッフに優しい装置である。同社は、国内トップメーカとして長年培った経験とお客様の声をもとに、進化させた製品を常に提供し、ひとりでも多くの患者さんに優しさと確かな診断情報を届けることを目指す。
新製品の主な特長
1.消化管検査などに最適な視野サイズ
従来のイメージインテンシファイア(I.I.)や四切のフィルムに比べより広い、消化管検査などに最適な13×14インチのFPDを採用することで、大腸の湾曲部や変形胃の撮影における位置決めが容易になります。また、臨床目的に応じて適切な視野を確保することが可能となり、施設の多彩な運用に合ったシステムを提供する。
2.診断に適した画質を提供
143μmの微細な画素ピッチと、微細ファイバ構造のCsI(ヨウ化セシウム)膜からなるFPDの採用により、I.I.システムに比べて高精細な画像が得られる。また、東芝独自のデジタル補償フィルタにより、透視像や撮影像の黒つぶれや白飛びを軽減することができるため、検査部位による影響が少なく、見やすい画像が得られる。これらのハードウェアと画像処理技術を統合して、観察しやすい画像を提供するのが東芝の画質コンセプトPureBrain.である。PureBrainにより、検査に最適な線量モードと画像処理パラメータが設定されるため、照射線量の増加を抑えながら高画質な透視・撮影像を提供可能となっている。
3.低線量検査のための線量管理
今後の線量管理は、国際規格で定義された線量構造化レポート(Dose SR)を用いることが推奨されている。ZEXIRAシリーズは、いち早くこれを採用し、線量情報をDose SRにてDICOM保存することができる。また同システムでは、線量情報をわかりやすく表示することができ、線量を意識して検査を行うこともできる。
4. 衛生的な検査環境
東芝独自のラウンドシェイプ天板の採用により、容易に消化管検査などの際の体位変換が行えるため、長時間の検査における患者さんの負担を軽減できる。天板上に溝や段差が全くないカーボンラッピング構造となっているため、天板清掃のしやすさが飛躍的に向上しており、より衛生的に検査を行うことが可能である。
5.省スペース、省電力を実現
透視・撮影像、過去の検査画像、患者情報、線量など多様な情報を1台で2画面表示するSmart-Wide Monitorを搭載。 検査中に画面構成を変えることで必要な情報を効率よく確認することができる。また、非稼動時の通電や空調を必要としないため、省電力を実現し、ビル診療所への設置にも適している。ZEXIRAは、設計段階から地球温暖化の防止、資源の有効活用、規制物質の削減を目指して環境負荷の軽減を図った環境調和型製品(環境に配慮した製品)である。
●お問い合わせ
東芝メディカルシステムズ(株)
TEL:0287-26-5100
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