コニカミノルタ、乳がん放射線治療の期間を大幅に短縮する 「SAVI® (サヴィ)アプリケーター」による治療が日本でも開始

2014.07.11
コニカミノルタ(株)は、乳房小線源治療用アプリケーターとしては国内初の商品である「SAVI(サヴィ)アプリケーター」を2013年に発売した。同製品での日本初の治療が2014年3月に行われ、これを含め現在4症例の治療が行われた。この治療については、2014年7月11日の日本乳癌学会学術総会共催セミナーにて、昭和大学医学部乳腺外科の中村清吾教授らにより報告される。
乳がんの治療では、以前は「乳房切除術」が大部分だったが、近年、できるだけ乳房を残して治療を行う「乳房温存療法」を選択する割合が高くなっている。乳房温存療法では、乳房を部分的に切除してがんを取り除いた後、乳房内再発を低減する目的で放射線治療を行う。この放射線治療で一般的に行われている「全乳房照射」では、5~6週間にわたり毎日通院して乳房全体に放射線を照射するが、治療期間が長いため、生活にさまざまな負担をかけることになる。
同製品は、この問題を解決する医療機器である。本機は、がん病巣切除後の乳房内に挿入して、内側から近傍組織に向けて直接、放射線を照射するための機器で、放射線治療の期間を5日間へと大幅に短縮する。また、数本のカテーテル(細いチューブ)内で小線源(ごく小さな粒状の放射性物質)を移動させながら、ピンポイントで照射線量を調節できるため、健康な組織の被ばくをより小さくできる。昭和大学医学部乳腺外科の中村清吾教授と放射線治療科の加賀美芳和教授は、2014年3月14日に日本初の同製品での治療を遂行し、現在4症例で実績がある。この結果は、2014年7月10日~12日に大阪国際会議場で開催される「第22回日本乳癌学会学術総会」イブニングセミナーで報告されます。また、昭和大学病院ブレストセンターを中心に日本の患者に対する評価を行い、適用施設を全国に拡大する取り組みが始まっている。中村教授は同製品を用いた治療について「乳がんは40代後半から50代にかけて発症率が高いが、その年代は職場や家庭で重要な役割を担う年代で、手術後の早い社会復帰が求められており、治療期間が5週間から5日に短縮される社会的意義は大きいといえる。」とコメントされている。同社は、本機の日本発売を通して、乳がん治療を受ける方々の肉体的及び精神的負担を軽減し、質の高い生活を送れるような社会づくりに貢献できるものと考えている。今後も、患者の方々にとってより負担が少なく安心して暮らせる社会づくりに貢献するため、最先端の技術を質の高いソリューションとして提供していく。
【 説明動画サイト 】
SAVIの説明動画が、製造元であるCianna Medical, Inc.によってYouTubeの下記サイトに公開されている。
http://www.youtube.com/watch?v=Ad2sgUBndX4

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コニカミノルタ(株)
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