コニカミノルタ(株)は、医療ITサービス「infomity(インフォミティ)」において、在宅医療の情報共有をサポートする「在宅メディケアクラウド」のサービスを開始する。
<概要>
サービス名:infomity「在宅メディケアクラウド」
サービス開始時期:2014年8月下旬予定
主な特長
・クラウド型電子カルテと連携して情報を共有
・iPad™用アプリで簡単入力
・患者データが俯瞰できる「Dynamic Patient View」
現在、日本の在宅医療においては、医師、歯科医師、薬剤師、看護師、リハビリ職員、ケアマネージャー、介護士などの医療福祉従事者がお互いの専門的な知識を活かしながらチームとなって患者・家族をサポートしていく「在宅チーム医療」の体制構築が急がれている。多様な職種の方が連携して医療を進めるためには、情報共有がカギとなるが、この分野における情報のネットワーク化はまだ十分とはいえない。
コニカミノルタ(株)は、病院間での情報共有サポートや、遠隔読影支援サービスなど、医療機関の診療を様々なかたちで支援するICTサービスプラットフォーム「infomity」を提供しているが、今回「infomity」に、多職種協働による在宅チーム医療を支援する「在宅メディケアクラウド」を新たに加えることとした。
「在宅メディケアクラウド」は、在宅医療の関係者(在宅療養支援診療所、後方支援病院、訪問看護ステーション、在宅介護支援事業所、デイサービス施設、薬局など)が、あたかも一つの病院に属しているかのように、在宅患者の情報をリアルタイムに共有化できるクラウド型のポータルサイトである。このポータルサイトに患者の情報を集約しておき、在宅チーム医療に携わる方々がパソコンまたはiPadTMでアクセスすることで、時と場所を選ばずに閲覧、入力を可能にする。
コニカミノルタ(株)が提供するクラウド型電子カルテ「Unitea(ユニティア) α-CIS」と連携しているため、医師が記載したカルテ内の情報をチーム内で共有することが可能。例えば、薬の処方箋を薬剤師や看護師が共有することで、複数の医師から同じ薬を重複して処方されるのを回避したり、患者の観察に役立てたりすることができる。
また、訪問看護師などが、在宅現場でiPad用の在宅処置結果簡単入力アプリ「infomity 在宅メディケアノート」を使って体温、血圧、脈拍などのバイタルデータを入力したり、iPadで撮影した写真をそのまま添付したりできるので、転記入力作業のムダを無くす。さらに、1人の患者についての情報が俯瞰できる「Dynamic Patient View」は、1つの画面で、患者の基本データのほか、バイタルデータの時系列グラフや多職種連携スケジュール、依頼事項と申し送り事項などをまとめて見ることができるので、患者の状態をチームで共有するのに役立ち、多職種間のコミュニケーションを円滑にし、素早い対応にも貢献できるとのこと。
コニカミノルタ(株)は、在宅医療のニーズに合致したICTサービスに加え、携帯性に優れたカセッテ型DR*1や超音波画像診断装置など、今後も在宅医療を支援するソリューションの提供に努めていく。
<「在宅メディケアクラウド」の主な特長>
1.クラウド型電子カルテと連携して情報を共有
CR*2/DRコンソール・PACS*3(パックス)に加えてSaaS型電子カルテ機能*4も搭載した医療用画像オールインワンシステム「Unitea α-CIS」と連携することにより、医師が記載したカルテ情報をチーム内で共有することが可能。また、カルテだけでなく訪問看護師やケアマネージャーが入力したデータなども含めたあらゆる情報が、患者ごとにまとまっているため、効率的な医療連携の実現に貢献する。
iPadでバイタルデータを入力できる、在宅処置結果簡単入力アプリ「infomity 在宅メディケアノート」では、バイタルデータ(体温、血圧、SpO2、呼吸、脈拍)や、食欲、患部の痛みレベルなどを、手間をかけずに簡単に入力できる。また、在宅訪問スケジュール、患者宅地図情報、関連文書(指示書など)を表示できるほか、カメラ撮影画像の添付も可能。さらに、看護/介護ノート機能としてのコメントや申し送り事項の入力は音声入力にも対応している。
3.患者データが俯瞰できる「Dynamic Patient View」
患者の基本データのほか、バイタルデータを時系列で示したグラフ、多職種連携スケジュール、直近の依頼事項と申し送り事項なども含めて1つの画面で見ることができる「Dynamic Patient View」を装備している。
●お問い合わせ先
コニカミノルタ(株)
ヘルスケアカンパニー医療IT・サービス事業部
TEL:042-589-8268
URL:http://www.konicaminolta.jp/
*1 Digital Radiography:照射されたX線をセンサーパネルで受光し、ダイレクトにデジタル画像を得るため、一般的にCRよりも画質が良く、また即時性に優れる。
*2 Computed Radiography:従来のX線フィルムに代わり、イメージング・プレート(IP)上にX線画像を記録し、これを読み取り装置でデジタル画像に変換する。
*3 Picture Archiving and Communication Systems:医療用画像を保管、閲覧、管理、通信するシステム。
*4 利用にはオプション料金が必要。ライフサイエンスコンピューティング(株)の電子カルテクラウド・サービス「OpenDolphin®クラウド」を使用