コンピュータ支援検出(CAD)および画像分析ソフトウェアを開発するメディックサイト社(Medicsight PLC)はメディックサイト社のColonCAD API がFDA(米国食品医薬品局)より承認されたことを報告した。この承認により、メディックサイト社は株式公開以来事業展開上での最重要課題のひとつであった米国における販売・マーケティング戦略を実行に移すことが可能になった。
メディックサイト社のColonCADはCTコロノグラフィ(別称:バーチャル コロノスコピー)検査画像を放射線科医が読影する際に、CT 画像上で自動的に大腸ポリープ候補(大腸がんになりうる前がん病変)を強調している。
FDAの承認は15名の放射線科医が各自ColonCADを使用した場合、使用しなかった場合での112例の患者のCTコロノグラフィ検査を読影した臨床試験の結果にも支えられて得られた結果である。ColonCADは読影された先生方が最初にすべてのCTコロノグラフィ検査画像を読影した後に、先生方の読影を支援すべく使用された。 用いられた症例群は症候性、無症候性患者の症例が混在したものである。その臨床試験の結果からColonCADを併用した読影においては、ColonCAD を使用しなかった場合に比べ、放射線科医が全てのサイズのポリープを指摘する精度が大幅に向上したことが示された。
ロンドン大学病院の教授であり、この臨床試験の研究責任者でもあるスティーブ・ハリガン教授は“提出した臨床試験によりメディックサイト社のColonCADが放射線科医の読影精度に有益な効果をもたらしたことは明らかである。さらに、その試験結果は世界中の臨床検査においてもツールとしてのコンピュータ支援検出ソフトがもたらす真の潜在能力を示したものであると信じています”と述べている。
メディックサイトの最高経営責任者であるアラン・ラウリーは“私たちはメディックサイト社にとってこの大事な節目を迎えることができたことを大変喜ばしく思うと共に、私たちが今後急速にバーチャルコロノスコピー及びCADの需要が高まるだろうと予想していたタイミングにColonCADに対するFDA承認が得られたことに非常に興奮している。私たちは米国においてColonCADをすでにお客様へご提供する準備ができている医用画像ワークステーションを販売しているパートナー網を通じて販売できることを楽しみにしている。また、FDA の承認取得に向け努力し、この重要な到達点に導いてくれたメディックサイト社の全チームに感謝したいと思います。”と述べている。
ウィスコンシン大学のペリー・ピッカード教授は“リサーチ環境でメディックサイト社のColonCAD を使用していてその可能性を経験していたので、米国においてメディックサイト社のColonCADが臨床使用可能になるということをきいて大変興奮している。私はColonCADは本質的な利益をもたらし、放射線科医のバーチャルコロノスコピー検査画像の読影に肯定的な影響をもたらすと信じています。”と述べている。
CTコロノグラフィ検査は非常に侵襲性の低い検査で、患者の大腸をデジタル化された画像として取り込み、放射線科医が全大腸の内腔をしっかりと読影できるよう全大腸の詳細な3次元デジタル画像を構成する。バーチャルコロノスコピー検査は大腸スクリーニング及び大腸疾患の症状に用いられる。
内視鏡検査に比べバーチャルコロノスコピー検査は(a)大幅に非侵襲的で (b) 静脈内鎮静法や鎮痛剤が不要で (c) 安静時間が必要ない。対象年齢となっている50歳以上で大腸がん検診を受診しているのは1億人の半分という状況においても、患者の服薬コンプライアンスを改善する検査方法の存在は非常に大事であり、検査の成果を改善するメディックサイト社のColonCADを併用したバーチャルコロノスコピー検査のような手段は患者ケアの向上と大腸がん低減のために非常に大きな利益をもたらすことが期待されている。
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