フィリップス財団は、ユニセフおよび国際赤十字と、グローバルイノベーションパートナーシップを締結した。これら3組織は、190ヵ国を超える世界規模のネットワークによる恩恵を活かし、新しい共創モデルを基盤として連携し、共通価値に基づきイノベーションの機会を探っていく。フィリップス財団は2014年に設立され、フィリップスの核となる、研究、デザインおよびテクノロジーの専門知識を活用して、厳しい状況下にある地域社会や災害に見舞われた人々の健康や照明環境の課題に対処するためのソリューションを生み出している。
ロイヤル フィリップスのチーフマーケットリーダー兼フィリップス財団の会長、ロナルド・デ・ヨングは、「2015年に世界が『ポスト2015年開発アジェンダ』の策定に取り組むなか、世界規模の課題の多くを克服するための唯一の方法が、分野を超えた連携であることは明らかです。3組織の専門知識と人材を有効活用できるのが楽しみです。これらの取り組みをフィリップス財団の下でグローバルなパートナーシップへと集約していくことは、2025年までに年間30億人の人々の生活を向上させるというフィリップスのビジョンに寄与する、理にかなった素晴らしいステップです」と述べた。
国際赤十字とフィリップス財団は、自然災害を含む人道的危機に見舞われた地域の人々に、速やかに救済を提供するためのイノベーションやテクノロジーの探求に重点的に取り組む。具体的には、医療の改善、被害地域の安全性を高めるための高性能太陽光照明の提供、また既存のテクノロジーや持続可能な慣行が、危機管理においてどのように活用できるかの検証などを行っていく。
赤十字国際委員会(ICRC)事務局長、イブ・ダコー氏は、「世界はかつてないほど多くの危機に直面しており、膨大な人道的支援のニーズに的確な対応が追いつかず、この間の隔たりが大きくなってきています。我々は、支援を必要とする何百万もの人々に効果的かつ迅速に支援を提供することができる、より革新的な対応方法を見つける必要があります。フィリップス財団とのパートナーシップは、革新をもたらし、人道支援の未来を形作るための重要な役割を果たしてくれるでしょう」と述べた。
フィリップス財団とユニセフは、子どもたちが健やかに育つための基盤を作る極めて重要な時期である、妊娠から2歳の誕生日を迎えるまでの最初の1,000日間を対象とした、新たなヘルスケアイノベーションを生み出すためにパートナーシップを組んだ。フィリップス財団はこのパートナーシップを促進するため、ユニセフのグローバルイノベーションアジェンダを支援する。また、基礎サービスを受けにくい環境下にある母親と子どもたちが、より容易に医療へアクセスできるよう改善するソリューションと新たなビジネスモデルの開発・展開を目的とする、ナイロビの「メイカームーブメントプロジェクト」の主要パートナーにもなる。
ユニセフ・イノベーションセンターの首席アドバイザー兼所長のシャラッド・サプラ氏は、「私たちは子どもたちが最良の形で人生をスタートできるように尽力しています。なぜなら、幼児期の適切なケアが、その後の人生を支える強固な基礎を形成するからです。子どもの最初の1,000日間は極めて重要です。現在、世界では約1,800万人の母親がいまだに適切な出産前のケアや新生児ケアを受けていません。我々はフィリップス財団とパートナーシップを組むことで、最先端のヘルスケアテクノロジーの専門家と協力し、ユニセフが活動している地域やコミュニティの実情に合ったイノベーションを提供することが可能になります」と述べた。
フィリップス財団は、各国のフィリップスがそれぞれの地域に密着したプログラムを実施し、ヘルスケアと照明の分野におけるイノベーション、製品、専門知識、従業員による支援を行うこともサポートする。これにより、アフリカや中南米でKNVB(オランダサッカー協会)と共同で実施している「コミュニティライトセンタープログラム」や、ケニアの「コミュニティライフセンター」、インドネシアの妊婦死亡率の低減を目指した「産科用モバイルモニタリング」、「デザインフォーエンパワーメントプログラム」など、フィリップスの既存のプロジェクトを強化していく。
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